2012 Fiscal Year Research-status Report
生物学的製剤及び分子標的薬投与下の重篤感染症、日和見感染症に関する薬剤疫学的研究
Project/Area Number |
23590171
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
田中 みち 東京医科歯科大学, 医学部, 非常勤講師 (50277141)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
南木 敏宏 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 寄附講座准教授 (00282749)
小池 竜司 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 寄附講座准教授 (50250220)
針谷 正祥 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 寄附講座教授 (20238207)
宮坂 信之 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (30157622)
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Keywords | 生物学的製剤 / 分子標的薬 / 重篤肺感染症 / 日和見肺感染症 / 薬剤疫学研究 |
Research Abstract |
「生物学的製剤および分子標的薬による免疫抑制療法下の膠原病患者における重症・重篤・日和見肺感染症に関する薬剤疫学的研究」として、平成24年度には、以下に記す2つの臨床研究を平成23年度に引き続き、継続実施した。 第1は、「免疫抑制療法下の膠原病患者における重篤肺感染症、日和見肺感染症の前向きコホート研究」である。この研究おいては、患者の登録が完了した。Webシステムにて全登録例のデータを収集すると共に、欠損データを回収するため研究実施医療機関に出張しデータの収集を施行し、データベースを構築、完成させた。また、登録患者において発現した感染症について、各症例毎の臨床経過、画像所見を精査するための検討会を開催した。これらの結果を解析し、学会や研究会にて解析結果の発表を行った。 第2は、「アダリムマブ投与下のニューモシスチス肺炎に関するケースコントロール研究」である。平成23年度に収集したアダリムマブ投与下にニューモシスチス肺炎を発現した症例の各種データに基づきデータベースを完成させ、解析を実施。その結果を学会にて発表すると共に、論文を作成、投稿し、掲載された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
第1の研究である、「免疫抑制療法下の膠原病患者における重篤肺感染症、日和見肺感染症の前向きコホート研究」における平成24年度の到達目標は、患者登録の完了、全登録患者のデータ収集、感染症発現症例の詳細の検討、データベースの構築、データの解析であった。これらの作業はすべて完了し、完成したデータベースに基づき、免疫抑制療法下の膠原病患者における重篤肺感染症、日和見肺感染症の疫学的データの整理、リスク因子の同定を施行し、その結果を2012年11月のアメリカリウマチ学会やその他の研究会において発表した。 第2の研究である、「アダリムマブ投与下のニューモシスチス肺炎に関するケースコントロール研究」における平成24年度の到達目標は、アダリムマブ投与下にニューモシスチス肺炎を発現した症例の各種データ収集の完了、症例の詳細検討、これらによるデータベースの完成、データ解析であった。解析データは学会、研究会にて発表し、論文を作成し、2012年12月、Modern Rheumatologyに『Clinical characteristics and risk factors for Pneumocystis jirovecii pneumonia in patients with rheumatoid arthritis receiving adalimumab: a retrospective review and case-control study of 17 patients.』として掲載された。更に、アダリムマブ以外のTNF阻害薬(インフリキシマブ、エタネルセプト)投与下のニューモシスチス肺炎の発現との比較検討を行い、2012年4月の第56回日本リウマチ学会にて発表した。 以上に記載した平成24年度の到達目標はほぼ達成できたと判断している。
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Strategy for Future Research Activity |
第1の研究である、「免疫抑制療法下の膠原病患者における重篤肺感染症、日和見肺感染症の前向きコホート研究」における今後の研究の推進方策は、データ解析を精査した上で、結果を論文として完成させ、投稿することである。 第2の研究である、「アダリムマブ投与下のニューモシスチス肺炎に関するケースコントロール研究」における今後の研究の推進方策は、TNF阻害薬3剤によるニューモシスチス肺炎のデータを統合した解析結果の精査した上で、論文を作成、投稿することである。 さらに、これらの研究結果を踏まえて、今年度は免疫抑制治療を受けるリウマチ性疾患患者を対象に、より適切なニューシスチス肺炎の予防投与法に関するランダム化比較試験を開始する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
第1の研究である、「免疫抑制療法下の膠原病患者における重篤肺感染症、日和見肺感染症の前向きコホート研究」における次年度の研究費の使用計画は以下に示す。必要事務用品の購入費、出張費、統計解析費、論文作成に掛かる費用。 第2の研究である、「アダリムマブ投与下のニューモシスチス肺炎に関するケースコントロール研究」における次年度の研究費の使用計画は以下に示す。必要事務用品の購入費、統計解析費、論文作成に掛かる費用。 ニューシスチス肺炎の予防投与法に関するランダム化比較試験における研究費の使用計画は以下に示す。試験運用のためのWebsiteおよびサーバー管理費、参加施設とのミーティングを行うための旅費、参加施設でのデータ確認(SDV)を行うための旅費、統計解析費、データ整理に掛かる費用。
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