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2013 Fiscal Year Annual Research Report

がん病態下における薬物の腎クリアランス亢進メカニズムの解明

Research Project

Project/Area Number 23590177
Research InstitutionKanazawa University

Principal Investigator

松下 良  金沢大学, 薬学系, 教授 (20293368)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 宮本 謙一  金沢大学, 大学病院, 教授 (30100514)
和田 隆志  金沢大学, 医学系, 教授 (40334784)
寺町 ひとみ  岐阜薬科大学, 薬学部, 教授 (20405129)
Keywordsがん / vancomycin / 腎クリアランス / 亢進 / 骨肉腫 / サイトカイン
Research Abstract

本研究では、「がん患者において薬物の腎排泄が亢進し、薬効の低下を招く症例が報告されている。」事に対して、その原因を明らかにすること通して、特に、排泄臓器と腫瘍間、および、アルブミン分子と腫瘍間のレギュレーション機構解明を目的とし以下の結果を得た。
寺町らの収集した臨床データを基に、母集団薬物動態プログラムNONMEMプログラムを用いて解析を行った結果、がん患者で、クリアランス(CL)の上昇が確認された。一方で、それに影響を与える因子として種々検討したが、有意な変動因子は見いだせなかった。
Fisher344ラットの足蔗の筋肉内osteosarcoma移植群について、VCM(vancomycin)のCLの亢進を確認した。更に、腎クリアランスが上昇すること、また種々の薬物動態学的検討により、がん病態によるVCMのCLの亢進は、腎臓における尿細管分泌または再吸収が関与していることが示唆された。一方で、骨肉腫モデルラットにおいては、サイトカイン(IL1-β、TNF-α)の血漿中濃度が上昇していることを見いだした。そこで、in vitroヒト腎臓近位尿細管培養細胞(RPTEC)細胞をトランスウエル上で培養した、VCMの膜透過実験により、サイトカインの併用によりVCMの尿細管分泌比が亢進することを見いだした。以上より、がん患者におけるVCMのCL亢進には、サイトカインが関与していることが示唆された。
本研究は、「合併症があれば、薬用量を減らして様子をみる」という経験則に警鐘を鳴らすものであり、個々の患者の病態に合った医薬品の適正使用の観点から意義深いものである。

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Published: 2015-05-28  

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