2013 Fiscal Year Annual Research Report
薬物治療最適化に向けたセルフマイクロモニタリング系の開発と在宅・薬局での実践
Project/Area Number |
23590183
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
池田 佳代 広島大学, 医歯薬保健学研究院(薬), 助教 (30379911)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森川 則文 広島大学, 医歯薬保健学研究院(薬), 教授 (30346481)
猪川 和朗 広島大学, 医歯薬保健学研究院(薬), 准教授 (40363048)
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Keywords | マイクロTDM / 薬局薬剤師 / セルフマイクロモニタリング / 自己採取 / 生化学検査 / 薬学 / 医療・福祉 |
Research Abstract |
薬局薬剤師は、患者からの「聞き取り」情報だけでは、薬物療法の効果判定と有害事象の発見に限界がある。従って、我々は客観的なデータを得るため、セルフマイクロモニタリング系(「マイクロTDM」と命名)の開発を行った。「マイクロTDM」とは、薬局薬剤師が薬局や患者居宅等にて、自己採取法により得た微量検体を用い、薬効の指標値を測定・解析することにより、患者の薬物治療を評価・適正に管理することである。薬物療法の適正管理へのマイクロTDMの有用性が示唆された、興味深い事例を学会発表することができた。 また、マイクロTDMの自己採取後の処理をより簡便にするために、乾燥濾紙及び質量分析計を用いた、バルプロ酸、ガバペンチン血漿中濃度測定法を開発した。バルプロ酸、ガバペンチンは、抗てんかん薬であり、ハイリスク薬であるが、在宅患者に多い神経障害性疼痛の第一選択薬の一つである。 一方、マイクロTDMの特徴である自己採取法を利用した指先生化学検査(総コレステロール、中性脂肪、尿酸、HbA1c、血糖)は、より多数の薬剤師と共に、一般市民等に対して実施できた。指先生化学検査は、セルフメディケーションの基盤となることが、アンケート結果により示唆された。昨年夏までに、指先生化学検査に参加した一般市民等の人数は、約3,200人と大規模となった。また、薬局薬剤師の一般市民等に対して、指先生化学検査を実施するニーズは、大変大きいことがわかった。
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Research Products
(4 results)