2013 Fiscal Year Annual Research Report
洞房結節CaV1.3におけるRNA編集の可能性とIstの分子基盤に関する検討
Project/Area Number |
23590258
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
豊田 太 滋賀医科大学, 医学部, 助教 (90324574)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松浦 博 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (60238962)
林 維光 滋賀医科大学, 医学部, 助教 (80242973)
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Keywords | 洞房結節細胞 / イオンチャネル / ペースメーカー機序 / 膜電流 |
Research Abstract |
洞房結節細胞に特異的に発現する持続性内向きナトリウム電流(Ist)は心臓ペースメーカー活動に寄与することが示唆されているものの、それを担うチャネル分子は同定されていない。平成23年、24年度の研究成果により、L型カルシウムチャネルを構成するCav1.3がIstの誘発に深く関ることが明らかにされたが、Caイオンに高い選択性を示すCav1.3がどのようにしてNa電流であるIstを発生させるか、そのメカニズムは依然不明である。Cav1.3のイオン選択性フィルターに点変異を入れてNa透過性を高めると、Istに類似した電気生理学的特性をもつNa電流を誘発するようになる。この事実は、イオン選択性の変化したCav1.3の構造バリアントが洞房結節に特異的に発現し、Istの誘発に関与する可能性を示唆している。このような考えに基づき、平成25年度は、洞房結節に発現するCav1.3の転写産物を網羅的に同定することを目的とした。ラット洞房結節から全RNAを抽出し、Cav1.3転写産物をPCR増幅した後、次世代シーケンサーを用いてトランスクリプトーム解析を行った。その結果、低い確率(3%未満)ではあるもののRNA編集が示唆されるIQモーチフやイオン選択性フィルターにおける塩基置換をCav1.3遺伝子転写産物上に検出した。これらのレアバリアントがどの程度普遍的に存在するか、さらには、塩基置換の機能的意義ならびにIstとの関連について未だ明らかにする必要があるが、Istの分子機構に対するひとつの可能性を提示することができた。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] A novel KCNQ1 missense mutation identified in a patient with juvenile-onset atrial fibrillation causes constitutively open IKs channels.2014
Author(s)
Hasegawa K, Ohno S, Ashihara T, Itoh H, Ding WG, Toyoda F, Makiyama T, Aoki H, Nakamura Y, Delisle BP, Matsuura H, Horie M.
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Journal Title
Heart Rhythm
Volume: 11
Pages: 67-75
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] The G-protein-gated K+ channel, IKACh, is required for regulation of pacemaker activity and recovery of resting heart rate after sympathetic stimulation.2013
Author(s)
Mesirca P, Marger L, Toyoda F, Rizzetto R, Audoubert M, Dubel S, Torrente AG, Difrancesco ML, Muller JC, Leoni AL, Couette B, Nargeot J, Clapham DE, Wickman K, Mangoni ME.
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Journal Title
Journal of General Physiology
Volume: 142
Pages: 113-126
DOI
Peer Reviewed
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