2013 Fiscal Year Annual Research Report
マクロピノサイトーシスによる反発性軸索誘導機構の解明と脊髄損傷治療への応用
Project/Area Number |
23590274
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
樺山 博之 独立行政法人理化学研究所, 脳科学総合研究センター, 研究員 (10332339)
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Keywords | マクロピノサイトーシス / エンドサイトーシス / 反発性軸索誘導 / 成長円錐 / 膜動態 / Sema3a / syntaxin-1B |
Research Abstract |
研究代表者はマクロピノサイトーシスという特殊なエンドサイトーシスによる大規模な細胞膜の回収が神経突起成長円錐の退縮や神経突起伸長の抑制に必須である事を世界に先駆けて発見した。以下のように分子メカニズムと生理的役割を明らかにした。膜輸送に重要なsyntaxin-1Bを切断し、成長円錐の退縮を誘導するNeurotoxin-C1毒素が成長円錐においてvacuole形成を誘導する事が知られていた。このvacuole面積の総和は正常に突起伸長した場合の軸索表面の膜面積に匹敵することから、Neurotoxin-C1による成長円錐の退縮にvacuole形成が重要であると示唆されていたが、このvacuole形成のメカニズムは今まで全く不明であった。驚いた事に、このNeurotoxin C1によるvacuole形成はマクロピノサイトーシスによって形成され、syntaxin-1Bがマクロピノサイトーシスの負の制御因子である事を明らかにした。さらに反発性軸索誘導因子Sema3aによってsyntaxin-1B発現が低下すること、逆にsyntaxin-1Bの過剰発現によって、Sema3Aによるマクロピノサイトーシスが抑制され、成長円錐の退縮も抑制される事も明らかとなった。さらに、Sema3Aによる成長円錐の退縮はマクロピノサイトーシスの特異的阻害剤によりほぼ完全に抑制されることも明らかにした (Kabayama et al., J.Neurosci. 2011)。これはsyntaxin-1Bがマクロピノサイトーシスの負の制御因子であり、Sema3Aによるマクロピノサイトーシス依存的な成長円錐の退縮と神経突起伸長の抑制に重要な分子であることを示している。マクロピノサイトーシス阻害剤が細胞内pHを制御するNHEを標的にすることから、Sema3aシグナルの下流にプロトンシグナルが存在する可能性を示唆した。
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Research Products
(2 results)
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[Presentation] Macropinocytosis mediates Sema3A-induced growth cone collapse2013
Author(s)
Kabayama Hiroyuki, Takeuchi Makoto, Taniguchi Masahiko, Tokushige Naoko, Kozaki Shunji, Mizutani Akihiro, Nakamura Takeshi, Mikoshiba Katsuhiko
Organizer
18th International Conference on Calcium Binding Proteins and Calcium Function in Health and Disease
Place of Presentation
Kiruna, Sweden
Year and Date
2013-06-30
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