2013 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子改変マウスを用いた超日生体リズムの脳内発生機構の研究
Project/Area Number |
23590280
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
大塚 曜一郎 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 客員研究員 (70302403)
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Keywords | 超日生体リズム |
Research Abstract |
ラットにおいて体温、褐色脂肪組織温、心拍数、活動量が覚醒レベルの増加を伴って一過性に増加することが報告されている。この一過性の増加は約100分周期であり、超日生体リズムと呼ばれている。これらは全て同調していることから、 中枢で作られる合目的な生体リズムと考えられる。しかしながら、超日生体リズム形成に関わる中枢神経機構は不明である。そこで本研究の目的は、‘超日リズム’の脳内発生機構を解明することである。具体的には、覚醒・睡眠制御系で重要な役割をもつ脳内オレキシン神経が、‘超日リズム’形成にも関与している可能性を、遺伝子改変マウスを用いて検討することである。平成23、24年度で、オレキシン欠損マウスとオレキシン神経細胞破壊マウスのいずれの遺伝子改変マウスでも体温と活動の‘超日リズム’が減弱していることを見いだした。平成25年度では、オレキシン神経特異的に光受容タンパク質を発現したマウスを用い、光操作でオレキシン神経活動の制御し、その超日リズムへの影響を検討した。その結果、一過性にオレキシンの神経活動を抑制しても超日リズムには有意な変化は見られなかった。一方、光操作で一過性にオレキシンの活動を増加すると、光操作中において超日リズムの変動が減弱した。以上の結果は脳内オレキシン神経が体温と活動の超日リズムの重要な調節因子であることを示唆する。これまでの研究成果は国内外の種々の学会で発表した( オーストラリア神経科学学会、日本生理学会大会)
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Research Products
(10 results)