2013 Fiscal Year Research-status Report
組み換えアデノウイルスベクターを用いた脳の性差形成機構の解明
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23590285
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
折笠 千登世 日本医科大学, 医学部, 講師 (20270671)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐久間 康夫 東京医療学院大学, 保健医療学部, 教授 (70094307)
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Keywords | SDN-POA / AVPV / ソマトスタチン / 性的二型核 / siRNA / エストロゲン |
Research Abstract |
本研究では、脳の性差がもたらされる要因を、性的二型核として知られる2つの脳領域、視索前野性的二型核(SDN-POA)、視索前野脳室周囲核(AVPV)に注目して、これら性的二型核形成にかかわるエストロゲンの影響を、EGFP組み換えアデノウイルスベクターを用いて、生後の神経細胞新生、神経細胞移動の両面から形態学的に探る。また、SDN-POAに発現するソマトスタチンの生理機能解析のために、既に作製されてあるラットソマトスタチン遺伝子に対するsiRNA発現組換えアデノウイルスを用いて、脳内に局所感染させ部分的にソマトスタチン遺伝子をノックダウンすることで、性的二型核性差形成にかかわる生理機能及び、嗅覚選好性を含めた性行動に及ぼす影響、内分泌学的な影響の有無を検討する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ラットソマトスタチン遺伝子に対するsiRNA発現組換えアデノウイルスを用いた脳内局所感染効率を検討した結果、感染効率が低いため代替手段を検討した。HEK293細胞を用いソマトスタチンに対する特異的なsiRNAを同定した。ソマトスタチンsiRNA発現プラスミドとソマトスタチン遺伝子発現プラスミドをHEK293細胞にコランスフェクションし、ソマトスタチン遺伝子の発現をリアルタイムPCRにて検討した。2種類のソマトスタチンsiRNA発現プラスミドを作成したところ、そのうち1種類については、GAPDH比で発現を5%以下に抑えることができた。そこで感染効率をあげるポリプラストランスフェクションを添加しスライス培養系にて検討した。2週間培養後の効果を対照群と比較して、形態変化の有無を現在検討中である。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度HEK293細胞を用いsiRNA発現効率を検討し、ソマトスタチン遺伝子に対して特異的なsiRNAを1種類決定することができた。しかし特異性のあるsiRNA1種類だけでは発現抑制の効果がその遺伝子によるものなのか断定できない。すなわちソマトスタチンに特異的なsiRNAだとしても他の遺伝子を非特異的に抑制する可能性がないということは断定できない。そこで現在は特異的な配列を多種類設計して感染させることが主要に行われている。本年度は複数のソマトスタチンsiRNAを感染させより特異的にノックダウンし検討を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究はおおむね順調に進んでいるが、次年度も継続して実験を行うための消耗品の購入にあてるため。 残高の59,837円は、継続研究にあてる分子関連品の消耗品費にあてる計画である。
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Research Products
(2 results)