2013 Fiscal Year Annual Research Report
発生学的アプローチによる心血管領域の性差機構の解析
Project/Area Number |
23590297
|
Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
黒川 洵子 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 准教授 (40396982)
|
Keywords | 循環器 / 冠血管 / 不整脈 / 発生 / 性差 / 再生 |
Research Abstract |
心血管病の性差の分子機構を解明することを目的とし,発生段階・再生心筋における性差に注目して研究を行った. 1)ヒトiPS細胞由来分化心筋について,昨年度に発見した成熟心筋化にする因子の開発を進め特許を出願した.アデノウイルスベクターを用いて蛋白XをヒトiPS心筋に過剰発現したところ,代表的なQT延長薬2剤による細胞外電位持続時間の延長の作用が臨床結果を反映できるようになった.さらに,収縮―弛緩を非侵襲的に計測する手法も開発し,本技術と組み合わせることに成功した. 2)胎児マウス心臓の冠血管に雌雄差があることを,インク微笑注入による血管造影法を用いて明らかにした.この結果を受けて,当該年度は,Y染色体上の精巣決定遺伝子Sryの自然発症欠失変異と常染色体上へのTGを組み合わせることで表現型が性転換するマウスでも雌雄差が見られるという結果を得た. 3)成体マウス心臓標本のDNAアレイデータに対し,適切な正規化法を施すことにより,雌雄差遺伝子を500以上同定する事に成功した。当該年度は,新たに2)の実験と同時期の胎児マウスの心臓におけるmRNAの発現の雌雄差についてDNAアレイにより調べたところ(雌雄各n=3),有意な雌雄差がある25遺伝子を同定した.心臓の形態発生や冠血管発生に重要な遺伝子も含まれることから,病態の雌雄差を決定する因子である可能性を今後は検討していく.
|
Research Products
(23 results)
-
-
-
-
-
-
[Presentation] 第87回日本薬理学会大会2014
Author(s)
Li M, Kanda Y, Ashihara T, Sekino Y, Furukawa T, Kurokawa J
Organizer
第87回日本薬理学会大会
Place of Presentation
宮城,仙台国際センター
Year and Date
20140319-20140321
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
[Presentation] Contractile behaviors of human-induced pluripotent stem cell-derived cardiomyocyte monolayers evaluated with an image-based analysis using motion vector prediction technique: A comparison with extracellular electrophysiology.2013
Author(s)
Hayakawa T, Kunihiro T, Ando T, Unno H, Kobayashi S, Matsui E, Yada H, Kanda Y, Kurokawa J, Furukawa T.
Organizer
13th annual meeting of Safety Pharmacology Society.
Place of Presentation
Rotterdam, Netherlands
Year and Date
20130916-20130919
-
-
-
-
-
-