2013 Fiscal Year Annual Research Report
ストレス関連疾患での神経幹細胞および脳内ニッシェの機能異常の分子メカニズム解明
Project/Area Number |
23590321
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Research Institution | National Defense Medical College |
Principal Investigator |
渡辺 康裕 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, 医学教育部医学科専門課程, 教授 (90127324)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石塚 俊晶 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, 医学教育部医学科専門課程, 准教授 (30399117)
松浦 成昭 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (70190402)
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Keywords | 神経新生 / GPR56 / 神経前駆細胞 / 細胞外マトリックス |
Research Abstract |
うつ病等のストレス関連疾患では、脳海馬や側脳室周囲の神経新生低下が報告され、G蛋白共役型受容体の1種であるGPR56の発現低下との関連が注目されている。H23年度の研究では、神経伝達物質ノルアドレナリンの受容体であるalpha-およびbeta-アドレナリン受容体あるいはセロトニン受容体が、神経前駆細胞の増殖および分化を介した神経新生に関与していることが示唆された。また、マウス人工多能性幹細胞(iPS細胞)および神経前駆細胞でのGPR56の発現を認めたが、alpha-およびbeta-アドレナリン受容体、セロトニン受容体刺激による影響はみられなかった。H24年度は、マウスiPS細胞由来胚様体にGRP56 siRNAを導入し、All Trans Retinoic Acid (ATRA)で刺激し、神経前駆細胞への分化を誘導したところ、ATRAによる神経前駆細胞および神経細胞への分化が有意に抑制された。また、マウスiPS細胞由来胚様体をフィブロネクチンでコートした培養皿に接着させ3日後に接着する神経前駆細胞数は、ATRA刺激により増加したが、GPR56 siRNA導入は、明らかな影響を与えなかった。H25年度は、マウスiPS細胞由来胚様体に対して、beta-アドレナリン受容体あるいはセロトニン受容体刺激を行い、ATRAによる神経前駆細胞への分化を有意に促進することを見出した。一方、フィブロネクチンやラミニンに接着する神経前駆細胞数へのbeta-アドレナリン受容体あるいはセロトニン受容体刺激の影響を検討したが、いずれも有意な影響はみられなかった。今回の結果により、GPR56、beta-アドレナリン受容体あるいはセロトニン受容体が、ATRAによる神経前駆細胞および神経細胞の分化促進に関与する一方、神経前駆細胞の細胞外マトリックスとの結合活性には関与していない可能性が考えられた。
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Research Products
(8 results)