2013 Fiscal Year Annual Research Report
乳癌原因遺伝子BRCA2新規結合分子が中心体複製及びDNA修復に果たす役割の解明
Project/Area Number |
23590355
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
竹中 克也 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助教 (20378706)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荻 朋男 長崎大学, 原爆後障害医療研究所, 准教授 (80508317)
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Keywords | BRCA2 / 乳癌 / DNA損傷修復 |
Research Abstract |
乳癌原因遺伝子BRCA2の新規結合分子を同定・機能解析することにより,BRCA2が乳癌発癌に関与する詳細な分子機構の解明を目指した。本研究課題により以下の知見及び波及効果が得られる。1.発癌過程で異常が見られる中心体複製及びDNA修復機構に関与する新規分子群の同定とそれら分子間相互作用の解明 2.ゲノム解析によって判明しているBRCA2点変異部位が発癌に係わる分子的基盤の解明 3.乳癌の診断・治療法開発における新規標的分子と分子内部位の発見。 乳癌原因遺伝子BRCA2はゲノムの安定維持に機能し,その遺伝学的解析から乳癌発癌に大きな役割を果たしていることは明らかである。しかしその発癌分子機構を理解するには当分子のみに留まらず相互作用する分子を含めた関連分子の系統的な機能ネットワークの解明が必要になる。本研究では,BRCA2について新規に結合する遺伝子産物を探索し,発癌に係わるBRCA2の2つの機能についてその分子的基盤の解明を行なうことによりBRCA2の役割を統合的に明らかにすることを目標としてきた。 本最終第3年度では,BRCA2およびBRCA1について小断片群の強発現系を構築した。今後の解析の進展を見据えて複数種のタグを付加した。ヒト培養細胞へのトランスフェクトにより全断片について概ね均等な発現が得られることを確認した。それぞれの断片を発現した細胞での相同組換え効率を測定した所,少なくともBRCA2について,Rad51結合部位とされているBRCリピートと,PALB2結合部位とされているN端部位の強発現は,相同組換えを阻害することを明らかにした。その他の部位についても部分的に阻害している可能性があり,今後の研究において究明していきたい。
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Research Products
(2 results)