2011 Fiscal Year Research-status Report
mitotic catastropheの新規マーカー:リン酸化caspase-9
Project/Area Number |
23590396
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
新谷 路子 (田中 路子) 神戸大学, 保健学研究科, 助教 (40207147)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鴨志田 伸吾 神戸大学, 保健学研究科, 教授 (70351020)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | リン酸化caspase-9 / proximity ligation assay / 細胞周期 / 蛍光多重染色法 / 免疫組織化学 |
Research Abstract |
平成23年度は、リン酸化caspase-9(p-cas-9)抗体の特異性の確認、proximity ligation assay(PLA法)によるcyclin B1・cdc2 複合体の検出を目的とした。PLA法は、抗原タンパクと1次抗体との反応・proximity ligation assay・シグナルの検出、の各ステップから構成される。そこで、PLA法実施に先行しcyclin B1・cdc2ニ重免疫染色の至適条件を設定した。結果を以下に要約する。1、p-cas-9抗体の特異性;アルカリフォスファターゼを用いた脱リン酸化処理によりp-cas-9抗体の特異性の確認を行なった。Calf Intestinal Alkaline Phosphatase(400 U/ml)を37℃で2時間反応させることによりp-cas-9は陰性化した。さらに、2種の抗原ペプチドを用いて吸収試験を行なったが、吸収は見られなかった。2、cyclin B1・cdc2 ニ重染色;抗Cyclin B1およびcdc2抗体を用いた単染色の至適染色条件を設定した。両染色とも陽性部位は核と細胞質に局在し、特にcyclin B1は核周囲の細胞質、cdc2は細胞質および核に多数の陽性像を示した。以上を考慮し、酵素抗体法では第1染色(cyclin B1-PermaBlue発色)・第2染色(cdc2-DAB発色)により良好な染色結果を得た。蛍光染色では、cyclin B1-Cy3・cdc2-FITC・核-DAPIにより良好な染色結果を得た。1次抗体は、2種の抗体の混合液を使用したが、この時の各抗体の最終希釈濃度は、単染色と同一であった。3、PLA法によるcyclin B1・cdc2複合体の検出;蛍光色素標識法(Red)と酵素標識法(NovaRED)の2種の検出法を用いて染色した所、結果は不安定で染色条件を検討中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
proximity ligation assay法の結果を安定させるために、繰り返し染色条件の検討を行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
p-cas-9抗体の特異性の確認のため、pro-cas-9(全長型)抗体陽性像との局在比較を行う。PLA法が最終的に不安定な場合は、蛍光多重染色により、cyclin B1、cdc2、およびp-cas-9の局在を証明する。また、p-cas-9の特異性が否定された場合は、本抗体の認識部位を解析し、交差反応物質の特定を試みる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
proximity ligation assay法、蛍光抗体法、酵素抗体法に必要な試薬、消耗品の購入を行う。また、成果報告(学会発表、論文投稿)のための経費に充てる。
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