2011 Fiscal Year Research-status Report
プラーク破綻におけるMMP-9の役割:新たな急性冠症候群発症モデルの開発
Project/Area Number |
23590401
|
Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
渡辺 照男 佐賀大学, 総合分析実験センター, 客員研究員 (40037396)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
範 江林 山梨大学, 医学工学総合研究部, 教授 (60272192)
北嶋 修司 佐賀大学, 総合分析実験センター, 准教授 (70284643)
西島 和俊 佐賀大学, 総合分析実験センター, 助教 (70435874)
|
Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
|
Keywords | MMP-9 / 動脈硬化 / 遺伝子組換え / ウサギ / 病態モデル |
Research Abstract |
MMP-9 Tgウサギへの動脈硬化誘導実験:これまでに確立された2系統の内1系統のウサギの繁殖を行い、実験に供するMMP-9Tgウサギ10匹、同腹のnon-Tgウサギ9匹を得た。動脈硬化のにおけるMMP-9の作用を検討するために、これらのウサギにたいして16週間にわたる高コレステロール食の給与を開始した。高コレステロール給与期間中、定期的に血中総コレステロール、トリグリセリド、低比重リポ蛋白(HDL)-コレステロールの測定を行っている。MMP-9 TgウサギとWHHLMIウサギとの交配:WHHLウサギの遺伝的特徴は、LDL受容体のホモ欠損(-/-)である。本実験ではMMP-9(+/0)・LDL受容体(-/-)を得ることを目標とし、まず、雌MMP-9ウサギと雄WHHLMIウサギとを交配させた。その結果、これまでに3匹の雌MMP-9(+/0)・LDL受容体(+/-)ウサギのウサギを得た。これらの性成熟を待ち、再び雄WHHLMIウサギと交配させることにより遺伝子型MMP-9(+/0)・LDL受容体(-/-)のウサギを得ることが出来る。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
既に必要数のMMP-9Tgウサギおよびその対照となる同複のnon-Tgウサギを得ている。MMP-9を過剰発現するWHHLMIウサギの作製に必要な、雌MMP-9(+/0)・LDL受容体(+/-)ウサギを複数匹得ている。
|
Strategy for Future Research Activity |
16週間の高コレステロール食給与の後に、ウサギの血中総コレステロール、トリグリセリド、低比重リポ蛋白(HDL)-コレステロールを測定する。その後ウサギを解剖し、大動脈並びに冠状動脈を採取してその動脈硬化病変の量的・質的変化を病理学的に解析する。これらにより動脈硬化におけるMMP-9の作用を検討する。これまでに得た雌MMP-9(+/0)・LDL受容体(+/-)ウサギにWHHLMI(-/-)ウサギを交配させる。これにより目的とするMMP-9(+/0)・WHHLMI(-/-)ウサギを得る。このMMP-9を過剰発現するWHHLMIウサギを得次第、MMP-9のマクロファージ特異的発現と蛋白発現・酵素活性の確認、さらに基礎的表現型を同定するため、マクロファージと各臓器を採取して、northern blot, western blot, zymographyと、各臓器の病理学的観察を行う。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
ウサギの維持、高コレステロール食の給与に経費が必要となる。コレステロール負荷ウサギおよびMMP-9を過剰発現するWHHLMIウサギの病態解析に用いる試薬等を購入する。
|