2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23590413
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
東 守洋 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (00323395)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田丸 淳一 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (30188429)
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Keywords | 悪性リンパ腫 / 腫瘍発生機構 / Mastermind / Notch / LR11 |
Research Abstract |
Mastermind(Maml)はNotchシグナルを正に制御し胚中心B細胞から辺縁帯B細胞への分化に重要な役割をはたす。本研究ではB細胞リンパ腫におけるMamlの発現と役割について解明することを目的とし、以下のことを明らかにした。1) 反応性リンパ節では芽中心B細胞、辺縁帯B細胞でMaml-1, Maml-3とも発現がみられた。2)ホジキンリンパ腫においてはMastermindはその発現が混合細胞型において半数程度の症例で発現していたが、結節硬化型においてほとんど見出されなかった。3)濾胞性リンパ腫では腫瘍細胞にMamlの発現が見られたのに対し、辺縁帯B細胞性リンパ腫にほいてはその発現は減弱していた。4)細胞株を用いた検討ではNotchシグナルのターゲットであるHes-1とNotch1およびリガンドであるJagged2との発現に相関がみられた。5)Hes1の発現と胚中心由来B細胞特的マーカーであるLR11との発現相関もみられた。4)から、B細胞性腫瘍においてはNotchシグナルのレセプター、リガンド両方発現し、細胞自律的に働いている可能性を示された。また、5)に関しては、Notch、LR11ともに生理的条件下ではγセクレターゼによって切断されることからNotchシグナルとLR11はパラレルに働いている可能性が考えられる。LR11は主に芽中心由来の濾胞性リンパ腫、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫で発現し、バイオマーカーとなりうると想定されている。今後さらにB細胞性リンパ腫の腫瘍起源の詳細とMam発現、Notch活性化状態、LR11の切断状態の関連を解明することにより、胚中心由来のB細胞性リンパ腫の生物学的差異を明らかにできると考えている。
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[Journal Article] G-CSF induces the release of the soluble form of LR11, a regulator of myeloid cell mobilization in bone marrow.2014
Author(s)
Shimizu N, Nakaseko C, Jiang M, Nishii K, Yokote K, Iseki T, Higashi M, Tamaru J, Schneider WJ, Bujo H.
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Journal Title
Ann Hematol.
Volume: 印刷中
Pages: 印刷中
Peer Reviewed
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[Journal Article] Potential utility of serum soluble LR11 as a diagnostic biomarker for intravascular large B-cell lymphoma.2014
Author(s)
Kawaguchi T, Ohwada C, Takeuchi M, Shimizu N, Sakaida E, Takeda Y, Sakai S, Tsukamoto S, Yamazaki A, Sugita Y, Higashi M, Fujikawa K, Matsue K, Yokote K, Tamaru JI, Bujo H, Nakaseko C.
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Journal Title
Leuk Lymphoma.
Volume: 印刷中
Pages: 印刷中
Peer Reviewed
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