2012 Fiscal Year Research-status Report
軟部肉腫における転移関連バイオマーカーの同定と分子標的治療への応用
Project/Area Number |
23590434
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
齋藤 剛 順天堂大学, 医学部, 准教授 (80439736)
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Keywords | 骨軟部腫瘍 / 転移 / 悪性転化 / 胃腸管間質腫瘍 / Pfetin / 転写制御 / 遺伝子異常 |
Research Abstract |
悪性骨軟部腫瘍の転移機構の解析についての研究を行った。通常型骨巨細胞腫、転移形成例、悪性転化例を含む多数例を用いた解析で、骨巨細胞腫の再発にはGPX-1の過剰発現・p53の過剰発現が相関していることを示した。また、骨巨細胞腫における悪性転化・転移の形成に、p53の遺伝子異常を介したGPX-1の転写活性化に伴う過剰発現が関与している可能性を示した。また、胃腸管間質腫瘍における予後因子として報告されているpfetinについて、国立がん研究センターとの共同研究を行った。その発現が予後良好因子として働くことが示されているが、その機能はほとんどわかっていなかった。GIST細胞株において、siRNAを用いてpfetinをknockdownさせると、GIST細胞株の増殖能は有意に増加し、少なくとも細胞増殖能にも関与している腫瘍抑制遺伝子・タンパクであることを見出した。また、遺伝子異常の検索も行ったところ、約10%の症例でpfetinの遺伝子異常が起こっていることを見出した。また、pfetinの発現制御機構についての検討も行っている。Pfetinのプロモーター領域にいくつかのSNPを見出しており、多数のパラフィン包埋検体より抽出したRNAを用いて、pfetin mRNAレベルでの発現量の定量を行い、それらSNPとmRNAレベルでの発現量の相関を調べている。また、pfetinのプロモーターを単離し、プロモーター解析を行うことにより、転写制御機構についても解析を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
該当検体の収集に時間がかかったこと、および一部実験が上手くいかなかった部分があり(現在は問題は解消している)、進行に遅れを生じた。
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Strategy for Future Research Activity |
計画より遅れてはいるものの、実験システムは順調に動き始めているので、このまま予定どうり進める。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
主に消耗品に使用することになる。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] A combined integrated genomics / functional genomics strategy to dissect the biology of a cancer-associated, aberrant transcription factor, the ASPSCR1-TFE3 fusion oncoprotein.2013
Author(s)
Kobos R, Nagai M, Tsuda M, Lui MY, Saito T, Laé M, Mo Q, Olshen A, Lianoglou S, Leslie C, Shao Y, Antczak C, Djaballah H, Ladanyi M.
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Journal Title
J Pathol
Volume: 229
Pages: 743-754
Peer Reviewed
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