2013 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト化マウス薬剤評価系を用いた新規エイズ治療薬の開発とHAARTの改善・強化
Project/Area Number |
23590481
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Research Institution | National Institute of Infectious Diseases |
Principal Investigator |
大隈 和 国立感染症研究所, 血液・安全性研究部, 室長 (80315085)
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Keywords | ヒト免疫不全ウイルス1型 / エイズ / 新規治療薬 / ヒト化マウス / 感染実験動物モデル |
Research Abstract |
本研究は、ヒト免疫機構を構築したヒト化マウスのヒト免疫不全ウイルス1型(HIV-1)感染モデルを用いて、エイズ/HIVの標準的な治療法であるHAART(Highly active anti-retroviral therapy)を補完あるいは必要に応じて代替する新規治療薬を開発することを主な目的としている。具体的には、重度免疫不全マウスにヒト臍帯血由来の造血幹細胞を移植してヒト化マウスを構築した後、HIV-1を感染させて感染モデルを作製し、その生体内で新規エイズ医薬品候補のHIV-1感染に対する治療効果を検証することである。 本年度までに、新規医薬品候補として、HIV-1感染細胞を標的化する、ゲノム中のG遺伝子を欠損しその代わりにHIV-1受容体であるヒトCD4、CXCR4あるいは/及びCCR5をコードする遺伝子を組み込んで発現させた組換え水疱性口内炎ウイルス(VSVΔG-CC4、VSVΔG-CC5、VSVΔG-CC54)を創製して準備した。これらの組換えVSVは、in vitroにおいて、HIV-1実験室適応野生株のX4株あるいはR5株のエンベロープ蛋白を発現させた細胞にそれぞれ特異的に(VSVΔG-CC54はその両方の細胞に)感染し、殺傷することが分かった。また、HIV-1の臨床分離株(薬剤耐性株を含む)を入手し、増殖させた後調製した。これらのHIV-1に対する組換えVSVの感染抑制効果をin vitroで検討している。さらに、NOGマウスを用いてヒト化マウスを構築する方法を最適化したので、この方法でヒト化NOGマウスを構築した後、臨床分離株を含めた種々のHIV-1感染モデルを作製し、組換えVSVのin vivoにおける治療効果を検討している。
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Research Products
(1 results)