2013 Fiscal Year Annual Research Report
カンジダ感染における留置カテーテルの影響に関する遺伝子機能解析
Project/Area Number |
23590502
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
知花 博治 千葉大学, 真菌医学研究センター, 准教授 (30333488)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宇野 潤 千葉大学, 真菌医学研究センター, その他 (40114243)
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Keywords | 病原真菌 / 病原性 / 遺伝子操作 |
Research Abstract |
病原性カンジダ属真菌は、人常在菌である一方、易感染患者における血流感染原因菌のうち第4位(7-8%)を占め、致死率20-50%に達する重篤な日和見感染症を起こす。カンジダの病原性には複数の因子が関与すると考えられているものの、未解明な点が多く、未発見の病原因子が存在すると考えられている。近年病原性カンジダ属のゲノムシークエンスが次々と発表されており、ゲノムワイドな解析によってカンジダ感染の全体像を明らかにする研究が進められている。カンジダ属病原真菌の多くは二倍体あるいは異数体であるため遺伝子操作が複雑であるが、我々は一倍体ゲノムを有し分子生物学的取り扱いが最も簡便なカンジダ・グラブラータを用いて研究を進めている。本菌を用いた病原因子の網羅的な遺伝子機能解析を進め、病原性のメカニズムの解明を目指している。本研究課題では、危険因子の中で、近年、特に問題となっている留置カテーテルの感染への影響に焦点を絞り解析を進めている。カンジダはバイオフィルムを構成し留置カテーテルに付着しているケースが多い。そこで、β-グルカンの構成に関与する30遺伝子、マンノプロテインの構成に関与する24遺伝子、レクチンの構成に関与する8遺伝子など細胞表層を構成する成分や加水分解酵素28遺伝子などの分泌酵素類36遺伝子などを中心に遺伝子欠損株を作成し研究を進めた。これらの遺伝子改変株を用いて、カイコ幼虫やショウジョウバエに対して感染実験を行い。殺傷力に影響する遺伝子が6遺伝子見つかった。今後、これらの遺伝子機能解析を添えて報告する予定である。
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Research Products
(3 results)