2011 Fiscal Year Research-status Report
二種類の新結核ワクチンによる新しいキラーT細胞分化機構とレセプターの解明
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23590532
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Research Institution | Clinical Research Center, National Hospital Organization, Kinki-Chuo Chest Medical Center |
Principal Investigator |
岡田 全司 独立行政法人国立病院機構(近畿中央胸部疾患センター臨床研究センター), その他部局等, その他 (40160684)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 克洋 独立行政法人国立病院機構(近畿中央胸部疾患センター臨床研究センター), その他部局等, その他 (00206468)
露口 一成 独立行政法人国立病院機構(近畿中央胸部疾患センター臨床研究センター), その他部局等, その他 (00359308)
吉田 栄人 金沢大学, 薬学系, 教授 (10296121)
大原 直也 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (70223930)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | HSP65タンパク / Granulysin / キラーT細胞分化 / granulysinレセプター / 結核予防ワクチン / 結核治療ワクチン / ポジティブフィードバック / レセプター単離 |
Research Abstract |
【研究の目的】1.我々が世界に先駆けて発見した強力な結核予防効果・治療効果を示す新しいHVJ-エンベロープ/HSP65DNA+IL-12DNAワクチン(略してHSP65ワクチン)及びグラニュライシン(granulysin(Gra):キラーT由来結核菌殺傷タンパク)ワクチンの二種類の結核ワクチンによる新しいキラーT細胞分化機構を解明するとともにこれらのレセプターの単離解明の研究を行うことを目的。2.GraによるキラーT分化機構ならびにGraレセプターは不明であり、Graレセプターの単離及び遺伝子クローニングを行う。3.Gra-Graポジティブフィードバック経路及びHSP65ポジティブフィードバック経路を証明する。【研究実績の概要】1.世界に先駆けてHSP65ワクチン及び15K Graが強力なキラーT分化活性を示すことを明らかにした。GraはIL-6によるキラーT分化過程に関与するが、一方、HSP65ワクチンはIL-6と異なるキラーT分化過程の活性化が示された。2.15K GraはキラーT分化因子としてキラーT前駆細胞に作用し,T細胞にGraレセプターの存在が強く示唆された。3.Graは産生するキラーTを中心にGra-Gra positive feedbackループを形成して、結核菌に対する抵抗性を増強するpathwayが存在することが示唆された。4.キラーTより産生されるKiller secretory protein of 37 kd(KSP37)蛋白とGraはキラーT分化相乗効果を示した。5.一方、HSP65ワクチンはIL-15とキラーT分化を相乗的に誘導し、HSP65ポジティブフィードバックの存在が示唆された。6.Gra TgマウスはHSP65抗原に対するキラーT分化を増強したことより、二種のワクチンの相乗的キラーT分化と治療効果が示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1.マウスの系でHVJ-エンベロープ/HSP65 DNA + IL-12 DNA結核治療ワクチンは皮内投与方法により、今までの筋肉内投与方法や皮下投与よりも強力な結核治療効果を示し、キラーTも活性化することを明らかにしたことより、HSP65ワクチンの生体内キラーT分化解明が進展した。2.サルでもこの治療ワクチンの皮内投与は進展中。3.granulysin Tgマウス及びKSP37 Tgマウスを用いてキラーT分化解明が進展したこと。
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Strategy for Future Research Activity |
1.ヒトTクローン確立方法(PNAS)を用い、granulysinレセプター発現クローンよりレセプターを解明する。我々が最初に報告したヒトT細胞クローンの確立(Okada, J.E.M1983,PNAS1981, J.I 1982:ヒトT細胞ハイブリドーマ及びIL-2存在下でのヒトT細胞クローンの確立)法を用い、15Kgranulysinに対するレセプターを多く発現するT細胞クローンを確立する。15K granulysinにFITCラベルし、レセプター高発現T細胞クローンを確立する。この細胞の蛋白分画を用い、15K granulysinと結合するタンパクを種々のカラムを用い単離する。2.Granulysinレセプター発現抑制ヒトT細胞作成:抗granulysin抗体及びsiRNAによるgranulysinレセプターを介する下流域シグナルの解明。3.HSP65タンパクによるMφスキャベンジャーレセプターを介しての免疫応答活性化。MφスキャベンジャーレセプターSRAノックアウトマウス[SRA(-/-)]、Lox-1(endocytic receptor)(-/-)マウスでHSP65ワクチンの作用機構(クロスプレゼンテーション等)を解析する。4.granulysinレセプター遺伝子を用い、キラーT分化に関する蛋白発現の解析を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
1.Granulysinレセプター遺伝子の単離と遺伝子クローニング:酵母を用いたtwo-hybrid systemで解明する。(a) granulysinをGAL4-DNA binding domainとの融合タンパクとして発現するプラスミドを構築する。(b) ヒトT細胞、ヒトMφ、ヒト樹状細胞(刺激有る無し)のcDNAライブラリーをGAL-4-activator domain融合タンパクで発現するように構築する。(c) granulysinとgranulysinレセプターが結合した時にレポーターのlaczの発現量がup。lacz発現量の多いクローンの遺伝子クローニングを行い、レセプターを解明する。これらの方法を用いgranulysinレセプターの単離と遺伝子クローニングを行う。2.Gra Tg SCIDマウスを交配させ、Gra Tg SCIDマウスを作製する。ヒトPBLを投与し、Gra Tg SCID-PBL/huを作製し、granulysinの分泌により、このHSP65ワクチンによるキラーT細胞活性が増強するか解明する。3.HSP65タンパクによる免疫応答活性化。HSP65ワクチンの作用機序をgranulysinワクチン、KSP37ワクチンを組み合わせ、多剤耐性結核・XDR-TBに対する相乗的キラーT分化機構の解明と治療効果を解析する。
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Research Products
(16 results)
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[Journal Article] Novel prophylactic vaccine using a prime-boost method and hemagglutinating virus of Japan-envelope against tuberculosis.2011
Author(s)
Okada M, Kita Y, Nakajima T, Kanamaru N,Hashimoto S, Nagasawa T, Kaneda Y, Yoshida S, Nishida Y, Nakatani H, Takao K, Kishigami C, Nishimatsu S, Sekine Y, Inoue Y, McMurray DN , Sakatani M
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Journal Title
Clin Dev Immunol
Volume: -
Pages: -
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Decreased plasma granulysin and increased interferon-gamma concentrations in patients with newly diagnosed and relapsed tuberculosis.2011
Author(s)
Pitabut N, Mahasirimongkol S, Yanai H, Ridruechai C, Sakurada S, Dhepakson P, Kantipong P, Piyaworawong S, Moolphate S, Hansudewechakul C, Yamada N, Keicho N, Okada M, Khusmith S
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Journal Title
Microbiol Immunol
Volume: 55(8)
Pages: 565-573
Peer Reviewed
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[Presentation] 結核医療におけるチェンジとチャレンジ 新しい結核予防・治療ワクチンの開発(ヒト結核モデルに最も近いカニクイザルを用いた)2011
Author(s)
橋元里実, 喜多洋子, 金丸典子, 高見泰子, 仲谷均, 岸上知恵, 西松志保, 名倉香織, 林清二, 吉田栄人, 中島俊洋, 金田安史, TanE.V., ポール・サウンダーソン, 岡田全司
Organizer
国立病院総合医学会
Place of Presentation
岡山
Year and Date
2011年10月7日
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[Presentation] A Novel Therapeutic Vaccine (HVJ-Envelope/HSP65 DNA+IL-12 DNA) against Tuberculosis by the Augmentation of Immune Responses Using Monkey Models2011
Author(s)
Okada, Y Kita, N Kanamaru, S Hashimoto, S Nishimatsu,T Nakajima, Y Kaneda, P Saunderson, E V.Tan, D McMurray
Organizer
51th ICAAC (Interscience Conference on Antimicrobial Agents and Chemotherapy)
Place of Presentation
Chicago, USA
Year and Date
17Sep, 2011
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