2013 Fiscal Year Annual Research Report
ミニゲノム及びリコンビナントウイルスの系を使ったパラミクソウイルス増殖機構の解明
Project/Area Number |
23590539
|
Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
西尾 真智子 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (70156040)
|
Keywords | パラインフルエンザウイルス2型 / V蛋白 / 増殖機構 |
Research Abstract |
1.輸送小胞の形成を制御する分子であるAP 複合体(Adaptor-related protein complexes)ファミリーであるAP-1、AP-2 がヒトパラインフルエンザ2 型ウイルス(hPIV2)のV 蛋白と結合する事が酵母を使った網羅的検索により明らかになった。 2.輸送小胞の形成を制御する分子の1つであるAP 複合体は2 つの大型サブユニット、中型μ サブユニット、および小型σ サブユニット(アダプチン)からなるヘテロ四量体である。AP-1 のμ-1B は上皮細胞特異的に発現し、側底膜への選別輸送に関与している。hPIV2 はアピカル側にウイルス粒子が出芽する事がわかっている。イヌ腎臓上皮細胞であるMDCK 細胞はμ-1A,μ-1B が発現しているので、これらの蛋白をknockdownした細胞株(Cornell University, Dr.Rodriguez-Boulan より分与)を用い、ウイルス増殖を検討した。 3.ブタ腎臓近位尿細管由来の上皮細胞株LLC-PK1 細胞はμ-1A,μ-1B が発現していないと言われている。この細胞にμ-1A,μ-1B を発現させた細胞株(Yale University School of Medicine, Dr. Mellan より分与)を用い、ウイルス増殖を検討そた。 4.AP 複合体との結合にはYxxΦというモチーフが重要である事が解っているが、P/V 共通領域に126YxxV という配列がある。この領域が重要であるかを検討したが、結合に影響を与えなかった。 5.V 蛋白特異的領域に重要なアミノ酸が無いかを検討した結果、192番目のトルプトファン、195番目のプロリンが重要であると解った。
|
Research Products
(6 results)