2012 Fiscal Year Research-status Report
病院の地域連携・退院調整部門における評価指標確立に向けた研究
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23590592
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
小林 利彦 浜松医科大学, 医学部附属病院, 教授 (70252187)
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Keywords | 退院調整 / 評価指標 / DPC / 地域連携 |
Research Abstract |
DPC関連データや医事会計データ、退院支援(調整)患者データ等の分析を行うとともに、病院内の地域連携・退院調整部門にとって有益な評価指標を確立することを目的に本研究を行っている。 平成23年度は、院内ならびに地域のDPC関連データを二次活用することで、診断群分類別に患者の受療動向を調査したほか、入院時ならびに退院直前のADL変化と退院時転帰(在宅・転院等)との関連について分析・検討を行った。また、インターネットアンケート調査にて、地域一般住民が病院内の退院支援・調整業務にどの程度の認識があるのか確認を行ったところ、主治医の次に退院調整部門等のMSWを頼りにしており、そこでの満足が高い患者・家族は病院全体への印象度も高いことが分かった。さらに、当院の退院患者(または家族)に対して退院後1か月後の満足度調査も行ったが、退院調整プロセスに対して比較的良好な印象を抱いていることが分かった。 平成24年度は、上記結果を各種関連学会等で報告し議論を行うとともに、地域連携・退院調整部門における新たな評価指標の確立を模索した。日本医療情報学会や日本医療・病院管理学会等ではDPC関連データの二次活用に関する提案を主たる発表内容とし、国立大学医療連携・退院支援関連部門連絡協議会、日本医療マネジメント学会等では、退院支援・調整部門の学問体系化ならびに評価指標の確立に向けた議論を行った。 現状として当初計画の進行状況は概ね順調であり、平成25年度は学会発表等の継続と論文執筆、報告書作成に当てるつもりである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
前述したように、当初の計画は概ね順調に進行している。平成24年度は主に論文執筆や報告書作成に当てたいと考えている。 予算執行に関して平成24年度は、最終成果物である論文執筆や報告書作成に向けた資料入手・学会参加等が十分できなかったこともあり繰越金がやや多めに生じり結果となった。平成25年度は早めの論文執筆ならびに報告書の作成・完成に努める予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
これまで行ってきた各種分析や検討・結果報告は論文あるいは報告書として作成可能と考える。また、地域連携・退院調整部門における新たな評価指標に関しても、試行的提案は可能と考えるが、それらの指標が全国的に認可され活用されるためには、更なる学会活動等を通したブラッシュアップが必要と考える。 現在、研究担当者が所属している「日本医療連携研究会-国立大学部門」などに対して、本研究で確立した評価指標等を試行的に利用してもらうための活動も併せて行う予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
前述したように本研究の進行状況は概ね順調であるが、予算執行に関しては、平成24年度の資料入手・学会参加などが想定より少なかったため繰越金がやや多めに生じる結果となった。この点に関して平成25年度は、早期からの論文執筆、学会報告等に努めその解消・執行を図る予定である。
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Research Products
(6 results)