2013 Fiscal Year Annual Research Report
Web会議、ITカルテシステムを用いた脳神経外科診療・教育ネットワークの形成
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23590605
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
菅田 真生 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (70437961)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
花谷 亮典 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (60304424)
村永 文学 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (00325812)
有田 和徳 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (90212646)
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Keywords | Web会議 / カンファレンス / 症例相談 / 手術支援 / 地域医療 / 医師教育 / IT Karte |
Research Abstract |
地域の医師不足、特に外科医の不足が言われて久しいが、多くの遠隔地及び離島の関連施設を有する鹿児島大学脳神経外科でも、継続的な若手脳神経外科医師の教育や診療支援の困難性が問題となっている。今回、Web会議システムを用いたカンファレンス、症例相談、手術支援を通じて、教育と診療相互支援を行うことを研究の目的とした。予定した施設のうち3施設にカメラ・マイクを設置し、各施設保有のインターネット環境を使用し、カンファレンスを開催した。単一施設では経験症例数が限られる悪性脳腫瘍、てんかん、脊椎、小児疾患において、知識・情報の獲得が大きい、との評価を参加医師より受けた。若手医師に於いては、プレゼンテーション・討論の能力向上に寄与したものと思われる。症例相談については、予めIT Karte systemにより病状・治療経過、検査・画像所見に関する情報を得た上で、同Web検討会を行った。これにより、複数医師の意見・討論を経ての、治療方針決定を行いえた。手術中に同時評価を行い、意味のある運用をおこなうためには、参加施設の手術室におけるインターネット環境を整備し、特に通信速度の問題を解決することが最も重要である。小中規模病院間とのネットワークにおいて、こうしたコストへの対価を考えるよりも、インターネット環境が整った場所での手術症例検討のかたちでの動画再生が現実的であると考えられた。試験的に外国施設との症例検討においても、同様の課題が挙げられた。音声通信や画像供覧に関しては良好であるが、詳細な画像所見や動画については画像上の問題点が残る。通信速度の向上により解消可能であるが、コストベネフィットの観点からの対応が必要となる。インターネット回線の速度整備や、より高性能なシステム導入を行うことで、Webシステムは小中規模病院における外科医の臨床や教育をさらに充実しうるものと考えられた。
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Research Products
(11 results)