2012 Fiscal Year Research-status Report
勤務医のタイムスタディによる客観的勤務実態解析指標の開発
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23590621
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
野原 理子 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (30266811)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉川 徹 公益財団法人労働科学研究所, その他部局等, 研究員 (50332218)
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Keywords | タイムスタディ / 勤務医 / アクションチェックリスト / モデル / 産業医 |
Research Abstract |
平成24年度は昨年度に引き続きタイムスタディを実施した。平成24年5月から平成25年1月までに14例(男性6例、女性8例)が終了した。本研究では、専門的で複雑な医師の勤務実態を明確にするため、当初の予定では産業保健を専門とする医師(産業医)による調査を計画していた。しかし、調査を続ける中で産業医のみの視点ではなく、産業保健職や作業動線、人間工学などの専門家による視点も重要であると考え、産業医と他職種とのチームでタイムスタディを行うこととし、他職種からも調査者として協力いただいた。本結果については平成25年5月15日に開催される第86回日本産業衛生学会にてポスター発表の予定である。 一方、昨年度行った42名医局長インタビュー結果については、「42名医局長インタビューからみえた勤務環境改善視点」として、医学のあゆみに投稿し、掲載された。(医学のあゆみ;242(8):367-630,2012) 加えて、本インタビュー結果およびタイムスタディ結果は学内外でも注目され、学内での勤務環境改善に関する委員会等で調査結果の報告を行い、さらに日本医師会の大学病院部会で報告されるなど、勤務医の環境整備の一助となっている。 また、次年度に予定している医師のモデル像の提示やアクションチェックリストづくりに向けた準備として、文献検索を行い、過去の調査報告から本研究の考察を始めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画に沿って具体的な調査日程を立て、おおむね日程通りに調査が進んでいる。昨年度は大震災の影響で目標数の10例のタイムススタディを行うことが出来なかったが、本年度は昨年度できなかった4例を加えて14例を実施することが出来た。本年度の調査も、昨年度行った医局長インタビューの効果により、調査日や対象者の選定等調整が円滑に進み、目標数を達成することが出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度は、これまでの2年間のタイムスタディで得られた結果の解析を行い、医師の働き方のモデル像の提示と具体的で実践できるアクションチェックリストの開発を行う。具体的には①タイムスタディ結果を産業衛生学会で発表し、学会参加者と討議する②タイムスタディ結果について学会での討議内容を含め研究グループにて検討し、勤務医の業務内容および時間設定の分類・整理を行う。③分類・整理された内容を基に、医師の働き方のモデル像を提示する。④勤務医の勤務環境が「働き方のモデル像」に近づけられるよう、より具体的で実践的なアクションチェックリストを作成する。⑤タイムスタディ結果を論文として投稿する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究計画書通りに、医師の働き方のモデル像提示とアクションチェックリスト作成費用として、研究協力者、研究補助者に対する謝金および文房具類等の消耗品費を使用する。その他、研究グループの打ち合わせ費用および学会参加、論文発表のための費用を使用する。
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Research Products
(2 results)