2013 Fiscal Year Annual Research Report
地域包括ケアシステム構築における持続可能な連携・協働システムの推進方策
Project/Area Number |
23590626
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Research Institution | Aichi Institute of Technology |
Principal Investigator |
山本 勝 愛知工業大学, 経営学部, 教授 (80024313)
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Keywords | 地域包括ケアシステム / 連携促進 / システム化原則 / 人間関係 / 実態調査分析 / 高齢社会 |
Research Abstract |
この3年間の調査研究成果から、「地域住民の、地域住民による、地域住民のための」ユニークな地域包括ケアシステムの永続的推進のためには、それぞれの地域特性を配慮したダイナミックな推進計画と地域住民を主体とした「民・産・学・官」4者の持続可能な総合連携システムの導入とその円滑な運営(促進)体制づくりが不可欠であることを明らかにした。 また、地域包括ケアシステム構築における持続可能な連携促進には、これまでのような合理的・効率的手段・方法・技術面を中心とした「理」の側面からの科学的アプローチとともに、多職種関係者間における感性・倫理観・信頼感・人間性・社会性等から構成される「情」の側面からの人間的アプローチとの融合と両者のバランスが大切であることを提案した。そして、このためには、これからの超高齢社会における地域包括ケアシステム構築の必要性とあるべき姿(目標)をめざして、すべての地域関係者が、各自の立場・役割・責任を自覚し、システム思考、正しい倫理観と情報・知識・知恵・能力を持って、考え・行動・評価していくことが必要となってくることを明らかにした。そして、そのための、人材育成支援体制づくり、資質・技術向上方策、住民教育・啓発推進が、今後のシステム化課題であることを提言した。 また、本研究におけるモデル地域であるTー地域における地域包括関係者(医療関係者、介護関係者、地域住民、家族介護者、等)に対する意識実態調査結果を元に、持続可能な連携促進方策「システム化原則」として、1.共有化の原則、2.「標準化の原則、3.「オープン化の原則」、4.「全員参画の原則」、5.「意識啓発の原則」、6.「人材育成の原則」、7.「IT活用の原則」、8.「役割分担の原則」を提案し、その有効性と具体策について実証的考察を実施した。なお、これらの研究成果は、関連学会誌および研究発表大会等において公表した。
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Research Products
(10 results)