2011 Fiscal Year Research-status Report
進行非小細胞肺癌患者に対するエルロチニブの有効性や副作用に影響を与える因子の探索
Project/Area Number |
23590648
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
廣瀬 敬 昭和大学, 医学部, 准教授 (40307038)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤田 健一 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (60281820)
佐々木 康綱 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (20235279)
大森 亨 昭和大学, 腫瘍分子生物学研究所, 准教授 (10276529)
山岡 利光 昭和大学, 医学部, 助教 (40384359)
足立 満 昭和大学, 医学部, 教授 (10095870)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | ファーマコゲノミクス |
Research Abstract |
非小細胞肺癌に対する上皮成長因子受容体阻害剤(epidermal growth factor receptor-tyrosine kinase inhibitor: EGFR-TKI) の効果予測因子として、がん組織におけるEGFR遺伝子変異が報告されている。しかしながら、 EGFR遺伝子変異を認める症例でも EGFR-TKIが奏効しない症例が存在し、逆に野生型EGFRを発現する患者においても感受性を有する患者が頻度は低いながら存在するが、その機序は分かっていない。また、間質性肺炎や肝機能障害を起こす症例があるが、個体差がありその機序も分っていない。宿主側の薬剤感受性を規定する因子として、抗癌剤の代謝に関与する薬物代謝酵素やトランスポーターなどの遺伝子多型により、抗癌剤の血中濃度や癌組織への移行に個体差が生じることにより、感受性や副作用に関与すると考えられ、EGFR遺伝子変異以外のerlotinibの薬剤感受性規定因子、副作用に関与する因子をerlotinibの臨床薬理学的特性、すなわちCYP3A4、CYP1A1、ABCG2 、ABCB1などの遺伝子多型解析、CYP3Aのフェノタイピング解析、EGFR-TKI結合蛋白質解析、薬物動態解析により解明することを目的として、本研究を施行中である。本研究は、患者検体を用いるトランスレーショナルリサーチであり、平成23年度は、erlotinibによる治療を受ける20歳以上の切除不能進行非小細胞肺癌患者で、本研究への選択基準を満たす症例を対象とし、文書による同意を得て症例を集積した。登録された症例では、CYP3A4、CYP1A1、ABCG2、ABCB1などの遺伝子多型解析、erlotinib薬物動態解析、患者血漿結合蛋白質の探索・同定のため、プロトコールに基づき採血を施行した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の目標登録症例数は15例であったが、23例より同意を得て本研究に登録した。得られた血液検体は、埼玉医科大学腫瘍内科へ送付され、研究分担者の佐々木康綱、藤田健一の下で、CYP3A4、CYP1A1、ABCG2 、ABCB1などの遺伝子多型を解析中である。
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Strategy for Future Research Activity |
症例集積は概ね順調であり、平成24年度は、予定通りさらに15症例の集積を行う予定である。また、平成23年度はerlotinibの薬物動態解析や患者血漿結合蛋白質の探索・同定は施行していないが、これらも解析予定である。また、遺伝子情報や薬物動態解析と臨床情報との関連を解析し、erlotinibの抗腫瘍効果や薬物有害反応との関連について評価する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成23年度は、症例集積を主体として行い、erlotinibの薬物動態解析や患者血漿結合蛋白質の探索・同定を施行していないため、研究費は残ったが、平成24年度は本年度分と併せて、CYP3A4、CYP1A1、ABCG2、ABCB1などの遺伝子多型解析、erlotinib薬物動態解析、患者血漿結合蛋白質の探索・同定のために使用する。
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