2013 Fiscal Year Annual Research Report
フローサイトメトリーによる核酸代謝酵素欠損症診断法の基礎的検討
Project/Area Number |
23590668
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
登 勉 三重大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任教授(継続雇用) (60106995)
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Keywords | MTAP / 酵素欠損 / プリン代謝 / フローサイトメトリー / 選択的化学療法 / コンパニオン診断薬 / プロモーターメチル化 |
Research Abstract |
核酸代謝酵素(メチルチオアデノシンフォスフォリラーゼ、以下MTAP)の欠損は種々の癌で高頻度に認められる。一方、正常細胞・組織では本酵素活性は正常であり、この違いを利用した選択的治療法の開発が期待されている。 本研究では、MTAP遺伝子診断より簡便な方法として、フローサイトメトリー法(FCM)による酵素欠損の診断法についての基礎的検討を行った。 我々が作製した抗MTAP抗体を用いて実験では、FCMによって酵素欠損を診断できる場合とできない場合があった。原因としては、細胞内MTAPタンパク量の差が考えられる。そこで、他の方法として、プロモーターメチル化を簡便に診断する高速液体クロマト法を開発した。 高速液体クロマト法によってメチル化DNAと非メチル化DNAを分離することが可能かどうか、まずC/Tの置換を1カ所有する合成オリゴを用いて検証した。その後、MTAPプロモーターがメチル化されている細胞とメチル化されていない細胞からDNAを抽出し、Bisufite処理した後にPCR増幅した。PCR産物は202塩基長であり、16個のCpGが含まれる。これらの産物は、高速クロマト法によって明瞭に分離することができた。202塩基中16塩基、即ち約8%の塩基置換があれば本法による分離は9分以内に可能であった。 これらの結果より、MTAP酵素欠損の診断アルゴリズムは完成形に近づいたと思われる。
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article] Clinical utility of a panfungal polymerase chain reaction assay for invasive fungal diseases in patients with hematologic disorders2013
Author(s)
Sugawara Y, Nakase K, Nakamura A, Ohishi K, Sugimoto Y, Fujieda A, Monma F, Suzuki K, Masuya M, Matsushima Y, Wada H, Nobori T, Katayama N
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Journal Title
European Journal of Hematology
Volume: 90
Pages: 331-339
Peer Reviewed
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