2012 Fiscal Year Research-status Report
ラジオ波温熱刺激を用いた変形性関節症の疼痛抑制効果に関する研究
Project/Area Number |
23590723
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
高橋 謙治 日本医科大学, 医学部, 准教授 (30347447)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小澤 一史 日本医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (60169290)
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Keywords | 国際情報交換 / 米国 |
Research Abstract |
前年度に変形性関節症(OA)動物モデルの膝関節に対するラジオ波照射によって、関節軟骨のautophagyが活性化しOA治療効果につながる可能性を明らかにした。この結果に基づき、自然発症OAモデルHartley guinea pigで初期OAが出現する4カ月齢に右膝関節に対して動物用小型ラジオ波発信器(13.56MHz、0~500W、山本ビニター社製) でラジオ波照射した。経時的に3日間まで右膝関節を採取し、脱灰後組織切片を作成した。関節軟骨の燐酸化JNK(細胞内メッセンジャー)の免疫組織をおこなったところラジオ波によって発現が亢進していた。autophagyが活性化しているメカニズムと考えられた。また、ラジオ波照射6カ月後に右膝関節を採取し、対照である左膝関節と比較すると、右膝関節では軟骨変性が軽減する傾向を認めた。日本整形外科学会および日本抗加齢医学会に参加し本研究知見に関する発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
H24年度はラジオ波照射による軟骨変性抑制効果の有無とそのメカニズム、除痛効果を解析する予定であった。 軟骨変性抑制効果とそのメカニズムの解析は順調に進展し、成果を得られた。一方除痛効果に関しては、測定する方法が確立できていない。また温熱によって誘導され、軟骨保護作用があるHSP70の検出が行えず異なる抗体を数種類使用して解析を継続している。
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Strategy for Future Research Activity |
OA関節に対するラジオ波の治療効果に焦点をしぼり、OA自然発症モデルを用いて軟骨変性抑制効果について個体数を増やし、さらに解析していく。温熱によって誘導されるHSP70および細胞内メッセンジャーについて解析を継続する。 OAは高齢者に多いため、老化したOAモデルに対するラジオ波の反応についても解析する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度はラジオ波を照射後、HSP70および細胞内メッセンジャーである燐酸化JFKに関する免 疫組織化学、軟骨変性抑制効果を引き続き解析する。18カ月齢のOAモデルに対してラジオ波照射を行い、老化による反応性の有無に関して解析する。関連学会に参加し、研究成果を発表するとともに、最新情報を収集するための経費を使用する。論文作成のため翻訳、校正の経費が必要である。
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Research Products
(3 results)