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2012 Fiscal Year Research-status Report

瘢痕性疼痛の発生・遷延化の制御因子の同定

Research Project

Project/Area Number 23590725
Research InstitutionAichi Medical University

Principal Investigator

末冨 勝敏  愛知医科大学, 公私立大学の部局等, 客員研究員 (70235836)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 西原 真理  愛知医科大学, 医学部, 准教授 (60380325)
井上 真輔  愛知医科大学, 医学部, 講師 (80403905)
Keywords瘢痕モデル / 慢性疼痛
Research Abstract

事故による筋の挫滅や外科的手術後の筋損傷により引き起こされる筋組織の瘢痕化は臨床上大きな問題となっている。特に瘢痕化は運動障害のみならず、痛みを惹起することも多く、慢性痛の要因として注目されている。これまで報告してきたようにラット足底組織に適度な損傷を与えると慢性的に疼痛過敏性を獲得するが、現在このモデルを用い、臨床的に頻用されているワクシニアウイルス接種家兎炎症皮膚抽出液の効果を調べている。解析途中ではあるが、この薬物投与により慢性の疼痛過敏性が軽減する可能性が示唆されつつある。また、頚部に創傷を与えて(T2部位に付着する深層の横突棘筋組織の切断)、それが痛みを長期間持続させることができるかどうかの検討、加えて今後、遺伝子ノックアウトマウスを用いた研究を進めるため、マウスにおいても瘢痕性疼痛が見られるかどうかについての検討も行っているところである。特にマウスでは足関節後面から下腿部後面を鈍的に剥離し、特に下腿三頭筋はアキレス腱部から膝関節にかけ、脛骨から剥離するという手技を開発中である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

一つの問題はモデルの妥当性を検討するための時間を要している点である。ラットでは足底部の損傷により慢性的な痛みを惹起することを示してきたが、マウスにおいてはその妥当性の検討が不十分である。また損傷を与えるための手技も動物の大きさにより修正を行うことが必要であると考えている。しかしながら、今後検討している細胞外マトリックス分子ノックアウトマウスを使用した実験には欠かせないプロセスである。また、そのために計画していた脊髄後角における痛覚関連分子の遺伝子発現レベルを調べる実験は行えていない。

Strategy for Future Research Activity

マウスにおける瘢痕→慢性の痛覚過敏モデルを確立し、脊髄後角におけるTNF-α、インターロイキンなどのサイトカイン・ケモカインの発現を経時的に解析する。また、骨格筋肉組織の発生・分化・機能維持また炎症性変化に関連が報告されている細胞外マトリックス分子(ヒアルロン酸、ヒアルロン酸共有結合タンパク質など)が、瘢痕による慢性痛に影響しているかどうかについて遺伝子欠損マウスを用いて検討する。また、ワクシニアウイルス接種家兎炎症皮膚抽出液のように、慢性痛を軽減する作用のある薬物の作用機序についても、上記のように脊髄のサンプルを用いて痛覚関連分子の挙動を調べることにより解明を試みる。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

次年度の研究費の使用計画
次年度は大型の機器は必要なく、試薬類などの消耗品費用と、動物実験を中心に行う為人件費に充てる予定である。

URL: 

Published: 2014-07-24  

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