2013 Fiscal Year Annual Research Report
神経生理学的指標を用いた主観的ストレスの客観的評価に関する研究
Project/Area Number |
23590772
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
村田 勝敬 秋田大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80157776)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩田 豊人 秋田大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (00321894)
堀口 兵剛 秋田大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (90254002)
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Keywords | 主観的ストレス / 職場ストレス / 家庭内ストレス / 自律神経機能 / 心拍変動 / 健康管理 |
Research Abstract |
本研究では、ストレスの多い自動車販売従事者を対象とし、職場および家庭内ストレスとともに、心電図、心拍変動、心電図QTc等の測定を行い、主観的ストレスと自律神経系機能の関係を解析し、自律神経系機能が主観的ストレスの客観的指標になり得るのか、また、どの主観的ストレスがいずれかの自律神経指標にもっとも影響しやすいのか検討した。 男子自動車販売従事者の1857名から回答を得た。質問紙票調査後に行われた定期健康診断結果から得られた血圧および自律神経機能データと自記式質問票データを社内ID番号で連結し、除外診断に該当する対象者を除いた1809名で解析した。 職場ストレス要因があると回答した者は63.8%、家庭でのストレス要因があると回答した者は18.3%であった。自律神経系機能に影響する要因を重回帰分析で検討すると、QTc時間に対し年齢(標準回帰係数β=0.239, P<0.0001)、BMI(β=0.051, P=0.0267)、飲酒量(β=0.055, P=0.0194)、家庭内ストレスの有無(β=0.044, P=0.0619) が関連し、QT指標に対しては年齢(β=0.251, P<0.0001)、運動習慣(β=0.053, P=0.0199)、飲酒量(β=0.053, P=0.0236)、家庭内ストレス(β=0.048, P=0.0404) であった。これに対し、血圧および心拍数に対しては職場ストレスおよび家庭内ストレスともに有意な関連を示さなかった。以上より、職場ストレスを有する人は家庭内ストレスを有する割合も高いものの、自律神経系機能は特に家庭内ストレスを反映する可能性が示唆された。
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