2013 Fiscal Year Annual Research Report
子どもの発育・発達、成人の生活習慣病に及ぼす因子のマルチレベル解析による検討
Project/Area Number |
23590785
|
Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
鈴木 孝太 山梨大学, 医学工学総合研究部, 准教授 (90402081)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山縣 然太朗 山梨大学, 医学工学総合研究部, 教授 (10210337)
|
Keywords | 疫学 / コホート研究 / 母子保健 / マルチレベル解析 / 喫煙 |
Research Abstract |
平成25年度は、山梨県甲州市と山梨大学大学院医学工学総合研究部社会医学講座によって約25年間実施されている、母子保健縦断調査を継続し、新たなデータを集積した。調査内容については下記のとおりである。平成25年度はこれまでと同様、結合したデータセットを用いて、妊娠前後の喫煙状況の変化が胎児・子どもの発育に与える影響、妊娠前の体格と妊娠中の喫煙が、児の発育に及ぼす交互作用、幼児期の睡眠状況が児の発育に与える影響、また、小学生における入学時の体格がその後の体格、特に身長の変化に与える影響について、マルチレベル解析を用いて検討した。さらに、出産後の母親の再喫煙とパートナーの禁煙との関連を検討し、出生体重に関するコホート効果、ピリオド効果の有無をマルチレベル解析により検討した。 また得られた知見を、国際誌に3報、国内誌に1報原著論文として掲載し、2つの国際学会においても発表した。さらに、研究代表者はこれらの成果により、日本疫学会の2013年度の奨励賞を受賞した。 平成23年度からの3年間で、上記を含め、国際誌に4報、国内誌に2報、原著論文を掲載した。また、国際シンポジウムで3回、国内シンポジウムで1回の発表に加え、国際学会でも6回発表した。 甲州市母子保健縦断調査(甲州プロジェクト):1988年より甲州市(旧塩山市)において実施している母子保健長期縦断調査で、市と共同で以下のように情報を収集している。妊娠届出時に妊喫煙・飲酒を含む生活習慣などに関する質問紙調査を行っている。また、母子管理票により出生児の性別、身長・体重、分娩時の妊娠週数などの情報を得ている。1歳6カ月、3歳、5歳の各健診時に、身長・体重などの身体データに加え、母親に対する調査票を用いて、児の生活習慣についての調査を行っている。小・中学生に対しては、生活習慣に関する調査を行い、児童生徒健康診断票から身長・体重データを得ている。
|