2013 Fiscal Year Annual Research Report
久山町一般住民における生活習慣等の胃癌発症に及ぼす影響
Project/Area Number |
23590797
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
池田 文恵 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (80596825)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清原 裕 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80161602)
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Keywords | 疫学 / 胃癌 / コホート研究 / 久山町研究 |
Research Abstract |
昭和63年の久山町健診を受診した40歳以上の住民2,742名(受診率80.9%)を追跡した成績を用いて生活習慣因子等と胃癌発症との関係についてHelicobacter pylori(HP)抗体の有無を考慮して検討した。平成23年度は白血球レベルと胃癌発症との関係について検討し、白血球レベルの上昇は胃癌発症の危険因子であることを報告した。平成24年度は食事中ビタミンA摂取量と胃癌発症との関係ついて検討し、高ビタミンA摂取量が胃癌のリスクを上昇させることを発表した。平成25年度は、HP抗体とペプシノゲン(PG)法の組み合わせの胃癌発症の予測因子としての有用性を検討した。上記対象者のうち、HP抗体及びPG未測定者を除いた2,446名を前向きに20年間追跡した。追跡期間中に123名が胃癌に罹患した。対象者をA:HP(-)PG(-)、B:HP(+)PG(-)、C:HP(+)PG(+)、D:HP(-)PG(+)群の4群に分けて検討したところ、C群とD群の累積罹患率に差を認めず、年齢・性調整後の胃癌罹患率はA、B、C+D群の順に有意に上昇した。また、HP抗体とPG法の組み合わせが胃癌発症の予測因子として有用か否かを検討すると、ROC曲線下面積はHP抗体単独に比べ、HP抗体とPG法の組み合わせで有意に上昇した。すなわち、HP抗体とPGの組み合わせは胃癌発症のよい予測因子であると考えられた。
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Research Products
(9 results)