2011 Fiscal Year Research-status Report
高齢運動指導ボランティア主導による虚弱高齢者に対する運動教室の効果と実効性の検討
Project/Area Number |
23590801
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
井口 茂 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (70184778)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松坂 誠應 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (60190435)
平瀬 達哉 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 客員研究員 (20592752)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | ボランティア / 運動機能向上 / QOL / 地域高齢者 / 自主活動 |
Research Abstract |
本研究の目的は住民主体の運動教室の効果を検討するため、(1)研修を受けた高齢運動指導ボランティアが実施する運動教室によって、虚弱高齢者の身体的・心理的・社会的評価とQOL評価が改善するかどうか、(2)地域での自主的教室が良好な参加率でかつ安全に行われることを検証するとした。 その方法論は、地域での自主的な運動教室と保健及び介護保険事業所のスタッフが実施する運動教室について6ヶ月間実施し、その比較検討を行うことである。地域での自主的な運動教室については運動指導ボランティアの育成と運動内容を統一するためのDVDによる運動プログラムの作成が不可欠である。 今年度、DVDの作成を長崎地域リハビリテーション支援センターと共同で作成し、高齢者の運動指導にてモニターしてもらった。作成した内容は、運動教室の会場を考慮し、椅子座位にて行う体操と床で行う体操の2種類としストレッチ運動、下肢筋を中心とした筋力アップ運動、バランス運動などとした。また、運動指導ボランティアの養成については、長崎県下の市町(長崎市・長与町・雲仙市など)と共同で実施した。講義内容は、(1)運動指導ボランティアの役割について、(2)高齢者に対する運動の効果、(3)運動時の注意事項とその対応について、(4)運動の方法と体力測定についてなどとし、運動方法はロールプレイを用いたり、体力測定では実際に参加者が測定し、介助方法などの実習を行った。参加者は延べ70名以上であり、平成24年度より地域高齢者により自主活動へ出向き、運動紹介・体力測定の補助、教室運営全般の補助として実践する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
運動内容を収録したDVD作成に修正が生じたこと、また、運動ボランティア養成講座は実施できたものの各市町での自主活動の実施場所とボランティアの導入までには至らず、その調整に時間を要した。
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Strategy for Future Research Activity |
各市町で実施したボランティア養成講座終了後に、介護予防事業担当者と自主活動の推進に関する協議を行い、地域高齢者への周知、啓発の必要性を確認した。具体的には各市町が実施する運動指導事業及び自主活動に参加している高齢者に対して、運動DVDとボランティアの方々の紹介・自主的な介護予防の重要性について講演を実施した。その結果、運動DVD使用の希望や教室へのボランティアの要請が多くみられるようになり、研究遂行に向けて準備ができつつある。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
運動指導ボランティアの養成を実施した長崎市・長与町・雲仙市などと協力が得られた壱岐市・対馬市での研究説明に係る旅費及び現地研究協力者への謝金等が主な使用予定としている。また、研究の実施に関わる評価表・運動パンフレットなど印刷やデータ管理ための経費使用を計画している。
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