2011 Fiscal Year Research-status Report
メタボリックシンドローム発症予知に関する研究~ハイリスク大学生の検出~
Project/Area Number |
23590802
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
山崎 浩則 長崎大学, 保健・医療推進センター, 准教授 (40346953)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田山 淳 長崎大学, 保健・医療推進センター, 准教授 (10468324)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | メタボリックシンドローム / 高分子アディポネクチン / インスリン抵抗性 / 学生 / 脈波伝播速度 |
Research Abstract |
「研究の目的」長崎大学保健・医療推進センターでは,1998年から,全学部3年生に,生化学検査(脂質,血糖,肝機能)を例年実施し残存血清を保存してきた.本研究では,対象者となる1998年度と1999年度の3年生1600人のその当時のBMI,インスリン抵抗性(HOMA-IR),インスリン分泌能(HOMA-β),高分子アディポネクチン値,レプチン値によって,現時点(すなわち30歳代)のメタボリックシンドローム(MetS)発症を予知できるかどうかを検討する.「研究実施計画」対象者の所在確認,同意取得のために,長崎大学8学部の同窓会名簿をもとに対象者リストを作製.長崎県在住の対象者を抽出するところであった. しかし,同窓会名簿の入手が困難であり,対象者リストの作成が進んでいない.引き続き,学部の同窓会に,研究の意義や重要性を説明して,入手できるように努力する方針. 平成23年度は,MetSの包括的指導の効果を検討した.対象は,長崎大学職員のMetS該当者の内の12人.生活習慣改善の介入は三ヶ月間.介入前後に個人指導を各1回ずつ,介入期間に集団指導を3回.評価項目は,身体計測,糖代謝,脂質代謝,インスリン抵抗性,高分子アディポネクチン,腹部エコーによる脂肪肝の評価と内臓脂肪厚(preperitoneal fat thickness),脈波伝播速度.介入によって有意に変化した項目は,腹囲(93.3→93.2 cm),中性脂肪(195.6→112.6 mg/dl),尿酸(7.4→6.6 mg/dl)であった.脂肪肝の評価は定量性がないが,画像的改善を認めた者はいなかった.脈波伝播速度(Cavi)は,7.3から6.8へ有意に改善した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
長崎大学の各学部同窓会名簿の入手が困難であり,対象者の居住地の情報が集まらないため.
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き,学部の同窓会に研究の意義を説明し,名簿の閲覧に協力していただく.もし,どうしても,不可能であれば,長崎大学病院,あるいは,その関連病院で研修を行った医師で,かつ,長崎大学卒業生を対象者にすることに変更する.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
対象者への文書作成,郵送料,対象者の当センターまでの旅費に充てる.得られた血液の,生化学検査,高分子アディポネクチン,レプチン,インスリンの測定料に充てる.
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