2012 Fiscal Year Research-status Report
臨床的重要前立腺がんを診断する新たなスクリーニングシステムの開発
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23590812
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Research Institution | International University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
大東 貴志 国際医療福祉大学, 大学病院, 教授 (80185371)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 淳 東京医科大学, 医学部, 教授 (10167546)
水野 隆一 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (60383824)
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Keywords | 前立腺癌 / スクリーニング / 腫瘍マーカー / 予測因子 |
Research Abstract |
平成24年度は、PSA20ng/ml未満で前立腺生検を行った患者の検体をイギリスの測定機関に送付し、PCA3スコアの測定を行った。他の前立腺癌マーカーと比較して、前立腺癌検出における有用性を検討したところ、PCA3スコアは従来のPSA関連マーカーと独立した極めて有用な予測因子であった。非癌患者ではPCA3スコアの中央値は 16.0であったのに対し、前立腺癌患者では65.0であった。従来のPSAは、前立腺体積の差による影響が大きかったが、PCA3スコアは、前立腺体積の影響を受けないマーカーであった。 治療が必要と考えられる臨床的重要がんと非重要癌との比較においてもPCA3スコアは、重要がんで有意に上昇していた。しかしながら、グリソンスコア7未満と7以上、生検陽性本数2本以下と3本以上の比較においては、PCA3スコアは有意の差が見られなかった。全ての前立腺がんを予測するROC曲線を用いた解析でも、PCA3スコアの曲線下面積(AUC)は0.884 ±0.056と他の全てのPSA関連マーカーより有意に大きかった。しかしながら、臨床的重要がんのみを予測するROC解析においては、PCA3スコアのAUCは0.754 ±0.076とPSA F/T比やPSA densityなどのAUCを下回った。 平成24年度の症例数は少なかったため、本年はさらに症例数を増やして見当を重ねるとともに他の因子を加味したノモグラムの作成中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成23年度は、PCA3スコアの測定が急に国内で不可能になってしまったので達成度が送れた。平成24年度では、イギリスでの測定が可能となり、データを取得できたが、当初の予定より、解析数が少なくなっている。
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Strategy for Future Research Activity |
当初、平成25年はデータ解析を主に行う予定であったが、前述のようにデータの取得が遅れているため、引き続きデータの取得を行う。平成23年度、24年度の実験計画の遅れがあるため、資金的には余裕がある。今後多くのデータを集め、その結果を公表したい。 既に平成24年度までのデータ解析の結果は平成25年4月の学会で発表しており、9月の国際学会でも報告予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
できるだけ多くのデータ取得のために、研究費を使用する。 当該データ解析を報告予定の国際会議(平成25年9月開催)への参加経費。 解析結果の学会誌投稿費用。
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[Journal Article] A prospective longitudinal survey of erectile dysfunction in patients with localized prostate cancer treated with permanent prostate brachytherapy2013
Author(s)
Matsushima M, Kikuchi E, Maeda T, Nakashima J, Sugawara A, Ando T, Mizuno R, Nagata H, Miyajima A, Shigematsu N, Oya M.
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Journal Title
Journal of Urology
Volume: 189(3)
Pages: 1014-8
DOI
Peer Reviewed
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