2014 Fiscal Year Annual Research Report
小児のインスリン抵抗性と関連する肥満以外の因子の検討
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23590815
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
西村 理明 東京慈恵会医科大学, 医学部, 准教授 (20343535)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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Keywords | インスリン抵抗性 / 小児 / 肥満 / 予測因子 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、新潟県津南町(人口約12000人)における中学3年生のうち、本人・保護者から同意を得た児童を対象に空腹時採血を行い、インスリン値ならびに血糖値よりインスリン抵抗性指数であるHOMA-R指数ならびにHOMA-β指数を求め、関連する因子を予測しようとした。 本年度は、さらに、54名から本研究参加への同意が得られ(参加率90%)、本研究の期間中に、合計で男児252名、女児193名の参加の同意が得られたことになった。この集団における、男児のHOMA-R指数、HOMA-β指数およびBMIの中央値は、それぞれ, 1.2, 64, 19.2で、女児ではそれぞれ1.5, 86, 20.4であった。男女間で比較すると、HOMA-R指数、HOMA-β指数およびBMI共に女性で有意に高値であった(p=0.002, P<0.001, P<0.001)。 さらに、インスリン抵抗性と関連する、肥満以外の因子の検討を行うべく、アンケート用紙を作成し、町と交渉を重ねた結果、施行を許可されたため行うことができた。アンケートを連結可能匿名化で行うことを強く依頼したが、再三の交渉にも関わらず、町(教育委員会、福祉保健課)の賛同が得られず連結不可能匿名化で施行せざるをえず、残念ながら、測定したデータとの関連を見ることができなかった。 本件につき、引き続き町と交渉し、小児のインスリン抵抗性と関連する因子を明らかにして、将来の生活習慣病予防に役立つ方策樹立への足がかりとしたいと考えている。 また、平成27年度からアンケートをせずとも、食生活を予測できる脂肪酸分画を、空腹時採血により測定する許可が得られたため、その測定結果が生活習慣介入への布石になるか否か検討する予定である。
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