2011 Fiscal Year Research-status Report
慢性腎臓病に伴う甲状腺機能異常と循環器疾患危険因子に関する疫学研究
Project/Area Number |
23590819
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
櫻井 勝 金沢医科大学, 医学部, 准教授 (90397216)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 秀昭 金沢医科大学, 医学部, 教授 (00097437)
由田 克士 大阪市立大学, 生活科学研究科, 教授 (60299245)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 疫学 / 生活習慣病 / 内分泌学 |
Research Abstract |
本研究は,現在追跡中の職域コホート集団を対象に,「慢性腎臓病の循環器疾患リスク上昇の原因の一つとして,腎機能低下に伴う甲状腺機能低下が影響している」という仮説を検証する目的で,健常成人の腎機能が甲状腺機能の変化に及ぼす影響,およびその循環器疾患危険因子との関連を評価することを目的とする.平成23年度は,研究計画を作成し,その倫理的手続きを行った.また,ベースラインデータの収集,およびベースライン時の保存血清を用いて甲状腺機能検査を測定した.1)研究計画の作成と倫理的手続き:研究計画を作成し,金沢医科大学疫学倫理審査委員会に倫理審査申請を行い,承認された(受付番号113).また,対象企業の安全衛生委員会にて研究計画を報告し,対象者に広く周知した.2)ベースラインデータの収集:平成21年の35歳以上の約2,500人の在職者について,健康診断データ,および同年に行われた栄養調査,身体活動調査,生活習慣調査の結果を収集した.3)ベースラインの甲状腺機能検査:平成21年の健康診断の際の保存血清(36-55歳の在職者,2,305検体)を用いて,甲状腺機能検査値として甲状腺刺激ホルモン(TSH)を測定した.4)ベースラインデータセットの作成3)および4)で得られた資料から,ベースラインのデータセットを作成した.平成21年の健診時の腎機能,甲状腺機能,および血圧や血清脂質,血糖値などの臨床検査値や飲酒・喫煙等の生活習慣のデータを結合し,男性1,179名,女性1,120名のベースライン時のデータセットを作成した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
既存血清を用いた甲状腺機能の測定は予定通り完了し、ベースラインのデータセットは完成した。また、平成24年度の追跡データ収集に向けて、対象者への告知等の準備は順調に進んでおり、経過としては予定通りである。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度は,ベースラインデータの解析,および平成24年の企業の健康診断に合わせて甲状腺機能検査値の追跡調査を行う予定である.ベースラインのデータセットは平成23年度に完成しており,平成24年度の解析に向けて計画は順調に進行している.また,平成24年度の検体測定に関しても,企業の安全衛生委員会への報告や従業員への前述の委員会報告や回覧を用いた周知が行われており,順調である.特に当初の研究計画における問題点や変更事項はない.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成24年度に行われる検体測定の費用,収集データの精度管理における人件費,打合せ等の旅費に使用する予定である.特に当初の研究計画における変更事項はない.
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