2013 Fiscal Year Annual Research Report
QTOF質量分析装置を用いたベンゾジアゼピン系薬物分析法の新展開
Project/Area Number |
23590859
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
林田 眞喜子 日本医科大学, 医学部, 准教授 (60164977)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 晃志 日本医科大学, 医学部, 助教 (90465344)
植草 協子 日本医科大学, 医学部, その他 (50409215)
工藤 恵子 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (10186405)
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Keywords | 法医中毒学 / 質量分析 / 薬物分析 / ベンゾジアゼピン系 / QTOF |
Research Abstract |
飛行時間型質量分析計(QTOF)は分解能の高い包括的な測定が可能であることから,本研究では,精密質量-保持時間データベースを併用したベンゾジアゼピン系薬物ならびに代謝物の高感度・高選択的な分析法の開発を目的とした。 今年度はベンゾジアゼピン系薬物を含む剖検薬物事例に対して,包括的QTOFスクリーニングを応用し,全化合物抽出イオンクロマトグラム(All ion MSMS法)及び精密質量データベースライブラリを用いて検索,ターゲットMSMS法による精密質量MSMSスペクトルライブラリ検索で確認を行い,さまざまな代謝物の検索を行った。試料は日本医科大学法医学教室で剖検した薬物が関与したと思われる事例の心臓血・心嚢液・胆汁・胃内容・尿などで,試料前処理法はをアセトニトリル除蛋白.尿はそのまま,あるいは0β-グルクロニダーゼ加水分解試料を用いた。All ion MSMS法で測定後,Find compound by formula (FCS)手法を用いることで高濃度のメタンフェタミン,プロメタジン,クロルプロマジン,低濃度のトラゾドン,トリアゾラム,フルニトラゼパムならびに各化合物の代謝物が検出され、いずれも相対質量誤差は3ppm以内と良好であった。All ion MSMS法及びMSMSスペクトルを用いることで偽陽性を低減することができ,標準品を入手しなければ検出することが困難であった代謝物類を検索することが可能となった。 剖検資料の薬物分析では,高濃度に存在する薬物が微量成分に定量に影響を及ぼすことが多いが,All ion MSMS法ならびにFCS手法を中心とした包括的QTOFスクリーニング法を用いることによって,体内では低濃度を示すベンゾジアゼピン系薬物分析に有効であることが確認された。
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Research Products
(21 results)
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[Presentation] 汎用型LCによるトリアゾラム,エチゾラム及びそれらの代謝物の迅速一斉分析2013
Author(s)
寺田賢, 荒井裕子, 佐々木千寿子, 長谷川智華, 林田眞喜子, 田中榮之介, 篠塚達雄,栗原克由, 大野曜吉, 黒崎久仁彦.
Organizer
第97次日本法医学会学術全国集会
Place of Presentation
札幌市
Year and Date
20130626-20130628
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[Presentation] Rapid screening and semi-quantitative analysis for forensic drugs in blood using liquid chromatography triple quadrupole mass spectrometry.2013
Author(s)
Thomas H, Kudo K, Minohata T, Usui K, Shima N, Katagi M, Tsuchihashi H, Suzuki K, Hirano I, Ikeda N.
Organizer
61th ASMS Conference on Mass Spectrometry; Abstracts.
Place of Presentation
Minneapolis, Minnesota, USA
Year and Date
20130609-20130613