2012 Fiscal Year Research-status Report
外来診療支援システムの開発と検証-良質な診療と時間短縮の両立を目指して-
Project/Area Number |
23590871
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
前野 哲博 筑波大学, 医学医療系, 教授 (40299227)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前野 貴美 筑波大学, 医学医療系, 講師 (80528480)
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Keywords | 診断アルゴリズム / 臨床推論 / 病歴収集 / スキルミックス |
Research Abstract |
良質な医療と診療時間の短縮化の両立を図り、安心・安全な医療を提供するために、外来診療支援システム(WICSS)を開発するのが本研究の目的である。具体的には、タッチパネル端末を用い、画面の指示に従って患者自身が回答していくことで外来診療に必要なデ ータを網羅的・効果的に収集するシステムで、新たに開発する病歴情報収集アルゴリズムにより、患者情報にあわせて次の質問項目がダイナミックに動くのが最大の特徴である。平成24年度は、診断アルゴリズムを取り込んだソフトウェア開発をおもな目的として、以下の作業を行った。 ・インターフェイスの作り込み:患者基本情報、病歴情報に関する質問項目および選択肢のツリー構造を作成し、ipadでもandroidでも作動するソフトウェアの開発を行った。 ・病歴情報収集ダイナミックアルゴリズムの開発:頭痛、めまいなどの具体的な主訴について、回答に合わせてダイナミックに動くツリー構造の作成を行った。 さらに、本システムの実際の利用者として想定される看護師・薬剤師向けに、本システム利用の前提となる症候診断学に対する教育プログラムを開発し、実施した。具体的には、臨床推論総論に加えて、風邪、頭痛、動悸、めまい、腹痛、胸痛などの各主訴に対するケーススタディを行い、本システムの概念を盛り込んだワークショップを開催してシステムの導入に備えるとともに、アンケートなどを通して各職種の理解度やニーズの把握を行い、それをシステムに反映させる作業を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
頭痛、めまいなど、実際のアルゴリズムを実装したソフトウェア開発を行い、タッチパネルを用いて操作できる環境を整えることができた。 症候診断に関する研修会を通して、医師以外の職種の症候診断に関するスキルの現状は亜kならびに教育に対するニーズの把握を行うことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
WICSSをインストールしたタッチパネル端末を用いて、以下のようなさまざまなシチュエーションにおいて実際に使用し、実施可能性・妥当性などを検証する。 ①外来:外来新患患者を対象として、入力時間の測定、利用者・外来担当医の意見、待ち時間・診療時間の短縮効果についてデータを収集する。 ②救急外来受付:トリアージを担当するナースに本システムを利用してもらい、現場での利用可能性、診療時間の変化について測定を行う。 ③その他:ドラッグ・ストアなどのさまざまなシチュエーションにおいて、適切な受診推奨に関する本システムの有用性・実施可能性についてデータを収集する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
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