2013 Fiscal Year Annual Research Report
摂食障害のプロテインアクティブアレイを用いた網羅的自己抗体スクリーニング
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23590908
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Research Institution | 独立行政法人国立精神・神経医療研究センター |
Principal Investigator |
安藤 哲也 独立行政法人国立精神・神経医療研究センター, 精神保健研究所・心身医学研究部, 室長 (50311428)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
五島 直樹 独立行政法人産業技術総合研究所, 創薬分子プロファイリング研究センター細胞システム制御解析チーム, チーム長 (70215482)
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Keywords | 摂食障害 / 神経性無食欲症 / 神経性大食症 / 肥満 / プロテインアレイ / 自己抗体 / 蛋白質 / 抗原 |
Research Abstract |
摂食障害(ED)の病態への自己抗体の関与が示唆されている。本研究ではプロテインアクティブアレイを用いた網羅的自己抗体スクリーニングによってEDおよび肥満患者に特異的な自己抗体を探索した。自己抗体の抗原蛋白が同定されることでEDの病態メカニズム解明や、早期の診断、治療法の開発に役立つと期待される。平成23年度は約2万種のヒト蛋白質を搭載したプレスクリーニング用のアレイ(C-PAA)を作成し、神経性食欲不振症(AN)―制限型2グループ、AN―むちゃ喰い/排出型2グループ、神経性過食症2グループ、肥満2グループ、健常者2グループのプール血清でプレスクリーニングを実施し、各グループ15~20のポジティブスポットを検出した。ポジティブスポット上の各10抗原を展開した150~200の抗原にEDと、関連する可能性のある候補抗原を加えた抗原同定用のアレイ(E-PAA)を作成した。平成24年度はE-PAAを用いて、各グループのプール血清中の自己抗体に反応する抗原タンパクを同定した。自己抗体と強く反応した180種類の抗原タンパク質を搭載したF-PAA(Focused-Protein Active Array)を作製した。H25年度は、F-PAAを用いて独立のEDおよび肥満患者の血清サンプルで自己抗体の探索を行ったところ、AN群で健常群に比較して、閾値以上の反応頻度が有意に高い4抗原が検出された。それらは細胞内輸送に関係する蛋白質やGプロテインのシグナル伝達調節に関与する蛋白質を含んでいた。また19個の抗原はEDや肥満のスクリーニング用の血清サンプルおよび独立血清サンプルの両者で陽性反応が検出される一方、健常者の血清では検出されず、この中にEDや肥満に特異的な自己抗体に対する抗原が含まれていると考えられた。今後、新たな独立サンプルで再現性の確認を行い、特異的な抗原を絞り込むことが必要である。
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article] Association of the c.385C>A (p.Pro129Thr) polymorphism of the fatty acid amide hydrolase gene with anorexia nervosa in the Japanese population.2014
Author(s)
Ando T, Tamura N, Mera T, Morita C, Takei M, Nakamoto C, Koide M, Hotta M, Naruo T, Kawai K, Nakahara T, Yamaguchi C, Nagata T, Ookuma K, Okamoto Y, Yamanaka T, Kiriike N, Ichimaru Y, Ishikawa T, Komaki G, The Japanese Genetic Research Group For Eating Disorders
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Journal Title
Molecular Genetics & Genomic Medicine
Volume: Article first published online
Pages: in publication
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] A genome-wide association study of anorexia nervosa.2014
Author(s)
Boroska V, Franklin CS, ,,,,,,,,Ando T (173人中42番目)
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Journal Title
Mol Psychiatry
Volume: Advance online publication
Pages: in publication
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Integrated View of the Human Chromosome X‑centric Proteome Project.2013
Author(s)
Yamamoto T, Nakayama K, Hirano H, Tomonaga T, Ishihama Y, Yamada T, Kondo T, Kodera Y, Sato Y, Araki N, Mamitsuka H, and Goshima N.
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Journal Title
J Proteome Res
Volume: 12
Pages: 58−61
DOI
Peer Reviewed
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