2012 Fiscal Year Research-status Report
ヘリコバクター・ピロリと気管支喘息の関連における免疫学的機序の関与
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23590924
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
荒川 哲男 大阪市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (60145779)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤原 靖弘 大阪市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (40285292)
富永 和作 大阪市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (80336768)
渡邉 俊雄 大阪市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (50336773)
谷川 徹也 大阪市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (70423879)
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Keywords | ヘリコバクター |
Research Abstract |
C57BL/6Jマウス(5週齢)にSydney strainであるH. pylori(SS1)を経口投与し感染させH. pylori感染胃炎を作成し、肉眼的・組織学的にH. pylori感染の有無を確認した。感染マウスの胃炎の程度を組織学的に評価するとともに、好中球浸潤に関してはMPO活性にて評価した。 結果、H. pylori感染が確認でき、組織学的にも炎症細胞浸潤を伴う胃炎の変化が確認された。 気管支喘息は水酸化アルミニウムをアジュバントとしてOVAを腹腔内投与することによりOVA特異的Th2細胞を誘導させ、OVA吸入により気管支喘息を惹起させた。喘息の評価は肺胞洗浄液中の浸潤細胞数、Th2サイトカインであるIL-13およびTh1サイトカインであるIFNgammaをELISA法にて測定した。 OVA感作群ではOVA吸入よりBALF中の好中球、マクロファージ、リンパ球を含めた浸潤細胞、特に好酸球数の増加が観察された。またIFNgammaは影響を受けなかったが、IL13,IL-5などTh2サイトカインは有意に上昇していた。 H. pylori感染1年後では非感染群に比較してOVA感作曝露によるBALF中の炎症細胞を有意に抑制しなかったことから、感染2か月のマウスを用いてOVA感作曝露による喘息への影響の検討を開始した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ヘリコバクター長期感染では喘息発症に影響を及ぼさなかったため、短期感染群での検討を行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
ヘリコバクター長期感染では喘息発症に影響を及ぼさなかったため、短期感染群での検討を行い感染の影響を検討するとともに、長期感染で喘息に影響を及ぼさなかった機序をBALFおよび胃粘膜サンプルを用いて詳細に検討する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
ELISAなど測定用試薬はおおむね用意できているので、残りの若干必要な分子生物試薬、抗体などに用いる。 また、最終年度であるため、研究成果報告するように論文作成用費用、学会出張費などに用いる予定である。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Toll-like receptor 9 signaling has anti-inflammatory effects on the early phase of Helicobacter pylori-induced gastritis.2012
Author(s)
Otani K, Tanigawa T, Watanabe T, Nadatani Y, Sogawa M, Yamagami H, Shiba M, Watanabe K, Tominaga K, Fujiwara Y, Arakawa T.
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Journal Title
Biochem Biophys Res Commun.
Volume: 426
Pages: 342-9.
DOI
Peer Reviewed
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[Presentation] Klotho, an Aging Suppressor, and Fibroblast Growth Factor 23 is Involved in Gastric Ulcer Healing2012
Author(s)
Tanigwa T, Watanabe T, Nadatani Y, Otani K, Machida H, Okazaki H, Yamagami H, Watanabe K, Tominaga K, Fujiwara Y, Arakawa T.
Organizer
AGA
Place of Presentation
アメリカ合衆国カリフォルニア州サンディエゴ、San Diego Convention Center
Year and Date
20120519-20120522