2012 Fiscal Year Research-status Report
低用量アスピリンによる消化管粘膜障害関連因子の検討
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23590930
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Research Institution | Kawasaki Medical School |
Principal Investigator |
塩谷 昭子 川崎医科大学, 医学部, 准教授 (80275354)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西尾 和人 近畿大学, 医学部, 教授 (10208134)
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Keywords | 小腸出血 / 低用量アスピリン / DMET plus / CYP4F11 |
Research Abstract |
貧血あるいは出血を伴いカプセル内視鏡で小腸粘膜傷害を来した低用量アスピリン(LDA)内服17例と出血リスク因子および性別・年齢をマッチさせたLDA内服対照群18例の血液よりDNAを抽出した。薬物代謝・トランスポーター遺伝子解析用マイクロアレイ(DMET plus )を使用し、網羅的SNP解析を行った。小腸出血との有意な関連性が得られたSNPsについてPCR-RFLP法あるいはTaqMan SNP Genotyping Assayキットを用い、ダイレクトシークエンス法で確認し、2群間で比較検討した。対象は、LDA内服小腸出血群30例と対照群430例。アレイ解析で、特定した27 SNPsの内、臨床的に関連性が疑われるSNPs についてvalidation を行った。CYP4F11 20043GGの率は、小腸出血群で対照群と比較して有意に高率であった(73.3% vs 43.6% p=0.002)。他の検討したSNPsには有意な関連性を認めなかった。多変量解析の結果、脳血管障害の基礎疾患,NSAIDs とともにCYP4F11 20043GG(3.35, 95% C.I. 1.41-7.80)はLDA小腸出血の危険因子であった。CYP4F11 SNPはLDAによる小腸出血予測のマーカーとなる可能性が示唆された。 さらにGSTP1*B 313G塩基保有者は小腸出血群で有意に高率であった(43.7% vs 23.9%、p=0.018, OR2.53, 95%C.I. 1.21-5.28)。また上部消化管出血の検討ではABCG2_c.421A基保有者は上部消化管出血群で有意に高率であった(48.5% vs 65.2%、p=0.03, OR 2.02, 95% C.I. 1.07-3.82)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
アレイ解析で小腸出血との関連性が疑われたいくつかの特定したSNPsのvalidation を行い、CYP4F11 20043GGが多変量解析によっても有意な関連性があることをさらにいくつかの関連性のあるSNPを同定し、特許申請をしている。
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Strategy for Future Research Activity |
現在さらに、他のSNPとの関連性について小腸出血例を集積しながらTaqMan SNP Genotyping Assayキットを用い、あるいはダイレクトシークエンス法によりvalidationを行う予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究費は主にTaqMan SNP Genotyping Assayキット費用に充てる予定で、可能であれば論文投稿費用および国内外の学会報告の出張費に充てる予定。
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Research Products
(8 results)