2011 Fiscal Year Research-status Report
自己免疫性肝疾患発症に関わる肝内炎症惹起性の肝・脾多段階的免疫寛容誘導破綻の解析
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23590994
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
銭谷 幹男 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (70138767)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 自己免疫性肝炎 / マクロファージ |
Research Abstract |
@肝内での炎症性、抗炎症性マクロファージ動態とマクロファージによる免疫寛容誘導の関連§生理的な肝臓、炎症が存在する肝臓での炎症性、抗炎症性マクロファージの動態の解析:コントロールマウス、肝炎マウスにおける肝内の炎症性(M1)、抗炎症性(M2)マクロファージの存在動態を、免疫組織化学的に解析するとともに、肝内より単核球を分離しFACS解析を行い定量的に解析したところ、肝炎マウスの肝内ではコントロールに比しM1マクロファージの増加を認めたが、M2マクロファージは両者で差異はなかった。さらにFACSによりソーテ
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
生理的な肝臓、炎症が存在する肝臓での炎症性、抗炎症性マクロファージの動態の解析およびM1、M2マクロファージの存在動態と肝内での活性化リンパ球除去動態の関連の2項目については当初の研究計画通り遂行できたが、M1、M2マクロファージ除去による肝内での活性化リンパ球除去動態の解析に関しては時間が足らずに遂行できなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度に遂行に至らなかったM1、M2マクロファージ除去による肝内での活性化リンパ球除去動態の解析を先ず行い、その費用に前年度の繰越金(112,436円)を充当する。 ついで当初2年次に計画していた生理的な肝臓、炎症が存在する肝臓での類洞内皮細胞、星細胞による抗原提示能の解析を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
§生理的な肝臓、炎症が存在する肝臓の類洞内皮細胞、星細胞の機能分子発現プロファイル:無処置で肝内炎症が存在しないコントロールマウス、FCとIL-12の免疫により自己免疫性肝障害を誘導したマウスそれぞれの肝臓から類洞内皮細胞、星細胞を分離する。類洞内皮細胞はコラゲナーゼ含有還流液を門脈から投与後に肝臓をMesh上ですりつぶし比重遠心法にて得た非実質細胞分画からME9F1ビーズを用いてAutoMacsにより分離し、Collagen coated wellで培養する。また星細胞は8.2%Nycodenz液を用い1400gで15分間遠心分離して得た含有分画をαSMA抗体で染色し純度を確認後に培養系に移行する。こうして得られた類洞内皮細胞、星細胞のMHC class II分子、CD28、CTLA-4、PD-1の発現動態をFACSにより解析し、肝内炎症の有無がそれら分子の発現に及ぼす影響を検討する。§生理的な肝臓、炎症が存在する肝臓の類洞内皮細胞、星細胞の抗原提示能の比較検討:上記の方法で分離したコントロール、肝炎マウスの類洞内皮細胞および星細胞とSIINFEKLペプチドと同ペプチド反応性T細胞を72時間混合培養し、T細胞の増殖動態を51Cr遊離法により測定するとともに培養上清のIFN-γ、IL-2を測定し、類洞内皮細胞および星細胞の抗原提示能を検討する。T細胞の増殖を認めた場合は、培養系に抗MHC class II分子抗体を添加した際の成績と比較し、各細胞が抗原提示していることを確認する。
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Research Products
(3 results)