2012 Fiscal Year Research-status Report
日本人原発性胆汁性肝硬変の病態形成に関わる遺伝因子同定のための網羅的遺伝子解析
Project/Area Number |
23591006
|
Research Institution | Department of Clinical Research, National Hospital Organization Nagasaki Medical Center |
Principal Investigator |
中村 稔 独立行政法人国立病院機構(長崎医療センター臨床研究センター), 臨床研究センター, 客員研究員 (40217906)
|
Keywords | 原発性胆汁性肝硬変 / 全ゲノム関連解析 / 疾患感受性遺伝子 / 予後予測マーカー / 疾患発症パスウェイ |
Research Abstract |
昨年度に実施したPBC500症例と健常人コントロール500例のGWAS解析から、日本人における新規疾患感受性遺伝子TNFSF15, POU2AF1 を発見し欧文誌に報告した(Nakamura M et al. Am J Hum Genet. 2012 Oct5; 91(4):721-728) その後、PBCと健常人の検体を全国から収集し、計1200例のPBC症例と1300例の健常人のDNA検体を用いてGWASを施行した。また、全例のHLA-A,B,DP,DQ,DRの遺伝子型タイピングも行った。現在、患者の詳細な臨床情報を収集し、血清の自己抗体産生(抗ミトコンドリア抗体、抗gp210抗体, 抗セントロメア抗体、抗SS-A抗体)、治療反応性、PBCの予後などを規定している遺伝的背景(SNPs)を明かにするために層別化解析を開始している。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
症例登録、遺伝子解析はほぼ予定通りに順調に進んでおり、達成率は90%を越えている。
|
Strategy for Future Research Activity |
同定した日本人PBC疾患感受性遺伝子を基にして疾患発症のパスウェイの解析を行うとともに、PBCの新規疾患感受性遺伝子の遺伝子発現に関するin vitro 機能解析を行う。 同定した疾患感受性遺伝子産物の血中濃度や肝生検組織中のmRNAを定量をすることにより、疾患感受性遺伝子のPBCの病態形成に関わる役割を明らかにする。 進行型(非進行、門脈圧亢進症型進行、肝不全型進行)や自己抗体(抗ミトコンドリア抗体、抗gp210抗体、抗セントロメア抗体、抗SS-A抗体)に基づくPBCの病型分類が遺伝子レベルでも裏付けられるか否かについて検討する。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究費の大半は、遺伝子の機能解析やGWASの結果の確認ためのSNP型決定キットなどの試薬の購入にあてる。
|
Research Products
(11 results)
-
-
-
-
-
-
-
-
-
[Presentation] 日本人原発性胆汁性肝硬変の病態形成に関与するHLA-A,-B,-DP,-DR 遺伝子多型とCTLA-4, SLC4A2, IL12A, IRF5 遺伝子多型の検討2012
Author(s)
相葉 佳洋, 安波道郎, 小森敦正, 右田清志, 八橋 弘, et al
Organizer
第48回 日本肝臓学会総会
Place of Presentation
金沢
Year and Date
20120607-20120608
-
-