2012 Fiscal Year Research-status Report
膵嚢胞性腫瘍の病態予測における包括的ゲノム解析の応用
Project/Area Number |
23591010
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
多田 稔 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (80302719)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
立石 敬介 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (20396948)
毛利 大 埼玉医科大学, 医学部, 助教 (20582513)
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Keywords | IPMN |
Research Abstract |
膵嚢胞性疾患であるIPMNには組織亜型が存在し、それぞれ悪性度及び発がん形態に違いがある。よって亜型を鑑別する遺伝子マーカーの確立は膵嚢胞性発がんの予防・早期発見に有用な情報をもたらす。本研究では膵がん細胞の包括的ゲノム解析により見出した染色体異常・コピーナンバー異常をIPMNにも応用する。 癌細胞のゲノムでは、特定の遺伝子領域で増幅や欠失が起こることが知られている。近年、大規模SNPタイピングを目的として開発された高密度オリゴヌクレオチドアレイが、染色体コピー数変化およびLOHを同時に解析できるということがわかった。そこで、当研究室ではこのアレイを用いて膵癌細胞株25種類のゲノム異常の網羅的解析を行ってきた。本研究ではLaser Micro Dissection Systemを活用し、gastric typeとintestinal type などのIPMNの組織亜型に特有に関連する遺伝増幅および欠失、LOHの有無について明らかにする。これまで、25例のIPMNについてKras, Braf, PIK3CAの変異と、p16, smad4の欠失、p53蓄積などについて検討を行ってきた。Kras変異はgastric-typeに多く、PIK3CA変異がintestinalの一例のみに認められた。近年IPMNにてその異常が報告されたGNAS遺伝子についても検討を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上記のように、IPMN症例25例につき、Laser microdissectionを行い、DNAを抽出しえている。IPMNにて手術が行われた症例に対し、倫理委員会での承認を基に、血清、膵液、IPMN部・非癌部の組織、さらに存在すれば癌部の組織を取得してきた。さらにこれらの患者の臨床情報については個人情報保護を遵守しつつ詳細な情報を記録するデータベースを構築してきた。
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Strategy for Future Research Activity |
Laser Microdissection Systemを活用し、gastric typeとintestinal type などのIPMNの組織亜型に特有に関連する遺伝増幅および欠失、LOHの有無について検討してきた。これまで、25例のIPMNについてKras, Braf, PIK3CAの変異と、p16, smad4の欠失、p53蓄積などについて検討を行ってきた。今後さらに症例数を増やしていく予定である。またさらにGNAS遺伝子の変異についても検討を行っており、他の遺伝子異常との相関についても解析中である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
Laser Microdissection Systemを用いた遺伝子解析についての試薬類、臨床検体での発現解析のためのRTPCRや組織化学染色のための物品など、主として消耗品の購入に使用する予定である。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Risk for mortality from causes other than pancreatic cancer in patients with intraductal papillary mucinous neoplasm of the pancreas.2013
Author(s)
Kawakubo K, Tada M, Isayama H, Sasahira N, Nakai Y, Takahara N, Miyabayashi K, Yamamoto K, Mizuno S, Mohri D, Kogure H, Sasaki T, Yamamoto N, Tateishi R, Hirano K, Ijichi H, Tateishi K, Koike K.
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Journal Title
Pancreas
Volume: 42
Pages: 687-91
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Different subtypes of intraductal papillary mucinous neoplasm in the pancreas have distinct pathways to pancreatic cancer progression.2012
Author(s)
Mohri D, Asaoka Y, Ijichi H, Miyabayashi K, Kudo Y, Seto M, Ohta M, Tada M, Tanaka Y, Ikenoue T, Tateishi K, Isayama H, Kanai F, Fukushima N, Tada M, Kawabe T, Omata M, Koike K.
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Journal Title
J Gastroenterol
Volume: 47
Pages: 203-13
DOI
Peer Reviewed
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[Book] 内科学2012
Author(s)
多田稔
Total Pages
1019-1020
Publisher
膵管内乳頭粘液性腫瘍、膵嚢胞