2013 Fiscal Year Annual Research Report
膵発癌マウスを用いたオートファジーの膵癌予防及び治療標的としての重要性の検討
Project/Area Number |
23591011
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
池上 恒雄 東京大学, 医科学研究所, 准教授 (80396712)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊地知 秀明 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (70463841)
古川 洋一 東京大学, 医科学研究所, 教授 (20272560)
藤井 智明 東京大学, 医科学研究所, 特任研究員 (10511420)
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Keywords | オートファジー / 膵臓癌 |
Research Abstract |
膵特異的に恒常活性型Kras変異を発現させることによりマウス膵臓に前癌病変と考えられている膵腺房導管異形成(Acinar-Ductal metaplasia;ADM)、膵上皮内腫瘍性病変(Pancreatic intraepithelial neoplasm;PanIN)を生じ、長期間を経た後に癌化しPancreatic ductal adenocarcinoma(PDAC)となり得ることが知られている。我々はオートファジーに必須な遺伝子Atg5の欠損によりKras変異によるADMやPanIN、さらにはPDACの発生進行にどのような影響があるかを検討した。その結果Atg5の欠損によりKras変異によるADM,PanINの発生は著明に促進されることが明らかとなった。しかしながら、PanINの異型度のグレーディングでは、Atg5を欠損したPanINはAtg5が保たれているPanINに比して、長期にわたり、より低異型度のままの状態にとどまることが明らかとなった。さらに、PDACの発生率もAtg5欠損により著明に低下することが判明した。Atg5欠損による前癌病変発生促進の分子機序としては、マウス膵病変を用いた免疫組織化学的検討や膵腫瘍から得られた初代培養細胞株を用いた分子メカニズムの検討により、MAPK経路の活性化の亢進、SOX9発現の早期化、酸化ストレス、DNA損傷反応の亢進が考えられた。
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Research Products
(2 results)
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[Journal Article] Erlotinib prolongs survival in pancreatic cancer by blocking gemcitabine-induced MAPK signals2013
Author(s)
Miyabayashi K, Ijichi H, Mohri D, Tada M, Yamamoto K, Asaoka Y, Ikenoue T, Tateishi K, Nakai Y, Isayama H, Morishita Y, Omata M, Mo HL, Koike K.
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Journal Title
Cancer Research
Volume: 73
Pages: 2221-2234
Peer Reviewed
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