2011 Fiscal Year Research-status Report
分子生物学的手法を用いた大腸腫瘍内視鏡的切開剥離術の安全性の検討
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23591023
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
長田 太郎 順天堂大学, 医学部, 准教授 (00338336)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂本 直人 順天堂大学, 医学部, 准教授 (10420845)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 大腸内視鏡 / 大腸腫瘍 / 大腸ESD / S-O Clip / Loop Clip |
Research Abstract |
消化器内視鏡治療の進歩はめざましく、これまで一括切除困難とされていた20mmを越える大腸腫瘍までESD(内視鏡的切開剥離術)の技術により一括切除が可能になってきた。しかし大腸腫瘍のESDは内視鏡操作が困難、腸管壁が菲薄、汚物や腸内細菌の存在などにより難易度が高く、合併症の多い手技とされている。我々はこの問題を解決すべくtraction systemである"S-O Clip"および術後潰瘍を容易に縫縮させる"Loop Clip"を開発した。この両デバイスを用いて大腸ESDの有用性と安全性を科学的に検証することを目的としている。"S-O Clip"は術中操作性の向上に、"Loop Clip"は術後合併症の減少および術後潰瘍の修復にどれだけ貢献するか、症例をランダム化し前向きの臨床試験を以下の通り同時に3つ行っている。1、大腸腫瘍の内視鏡的切除後における分子生物学的手法を用いた菌血症の解析2、大腸粘膜下層剥離術における牽引法の有用性に関する研究3、大腸腫瘍性病変に対する内視鏡的切除後の広域な粘膜欠損部に対する縫縮の有用性に関する研究。1では分子生物学的解析を導入することにより術後感染の原因と腸内細菌との関係を解明することができ、適切な抗菌薬の使用により耐性菌の増加を予防することが可能となる。2では"S-O Clip"が術中の操作性の向上、3では術後潰瘍の縫縮により術後合併症の軽減の有無が明らかとなる。以上の3研究を完遂することは今後の大腸内視鏡治療の領域において非常に価値のある研究であると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
大腸ESD症例もコンスタントに集まっており患者さんの同意も得られており3試験ともに予定通り進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
このまま症例を集積し逐次解析を行っていく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究を行うにあたり必要な備品、旅費、解析機器などをそろえ使用する予定である。
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Research Products
(4 results)