2011 Fiscal Year Research-status Report
ホルター心電図による睡眠時無呼吸スクリーニングの有用性の実証
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23591055
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
早野 順一郎 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90173054)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 睡眠時無呼吸 / 心拍変動 / 予後予測 / ホルター心電図 / 急性心筋梗塞 / 血液透析 / データベース / うつ病 |
Research Abstract |
ホルター心電図はわが国で年間270万件実施されており,その対象である循環器疾患患者は睡眠時無呼吸のハイリスク群でもある。一方,治療が必要な中等症以上の睡眠時無呼吸のうち,男性の8割,女性の9割は診断されることなく放置されている。申請者はホルター心電図による睡眠時無呼吸発作自動検出アルゴリズム(autocorrelated wave detection with adaptive threshold, ACAT)を開発し,その臨床的有用性を検討している。今年度は次の研究を行った。(1)急性心筋梗塞後患者862例で、ACATで検出される睡眠時無呼吸が生命予後を予測するか否かを検討した。睡眠時無呼吸の予後予測力は梗塞後の抑うつと交互作用を示し、抑うつを呈する患者でのみ死亡の危険因子であった(論文投稿中、派生論文2報を発表)。(2)ACATアルゴリズムの一般集団における睡眠時無呼吸検出能力を、運送企業の全男性従業員165名で実施した睡眠ポリグラフ検査データで検討した。ACATは感度88%、特異度97%で睡眠時無呼吸を検出した(論文発表)。(3)末期腎不全血液透析患者281例でホルター心電図記録後7.3年間の追跡を行ったデータを用い、睡眠時無呼吸と関連する心拍変動指標の予後予測力を検討した。透析患者では年齢、左室駆出率、血清アルブミン、C-reactive protein、カルシウム×リンとともに非線形心拍変動指標が独立した死亡の予測因子であった(論文投稿中)。(4)その他、次の3研究のデータの収集を開始した:(1)加速度センサー内蔵ホルター心電図記録器による睡眠時無呼吸および睡眠の質の評価法、(2)閉塞性無呼吸と中枢性無呼吸の識別アルゴリズムの開発、(3)慢性心房細動における無呼吸検出アルゴリズムの開発。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ホルター心電図による睡眠時無呼吸検出アルゴリズム(ACAT)の臨床的有用性の実証研究として、年間約5万件のホルター心電図解析が行われているホルター解析センターの解析システムにACATを実装し、ホルター心電図の自動解析サービスを予定通り開始した。ACATの拡張機能として、(1)末期腎不全血液透析患者におけるACATアルゴリズムの予後予測力の検証、(2)一般集団におけるACATアルゴリズムの睡眠時無呼吸検出能力の検証 (運送企業における睡眠ポリグラフ検査)、(3)急性心筋梗塞後の抑鬱と睡眠時無呼吸、生命予後の間の相互作用の検討、(4)ACATアルゴリズムによる急性心筋梗塞後の予後予測力の検証を終了し、(5)ACATアルゴリズムに加速度センサー付きホルター心電図記録器による体位および活動度評価を追加、(6)閉塞性無呼吸と中枢性無呼吸の識別アルゴリズムの開発、(7)慢性心房細動における無呼吸検出アルゴリズムの開発についてはデータの収集中である。
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Strategy for Future Research Activity |
ACATアルゴリズムによる睡眠時無呼吸スクリーニングの臨床的有用性を検証するとともに、ACATアルゴリズムの機能のさらなる拡張を進める。(1) 睡眠ポリグラフによる加速度センサーによる睡眠効率評価の妥当性の検証、(2) 心不全におけるACATアルゴリズムの予後予測力の検証 (prospective study)、(3) ACATアルゴリズムによる慢性心房細動例の睡眠呼吸障害の検出力の検証(睡眠ポリグラフによる研究)、(4) 慢性心房細動におけるACATアルゴリズムの予後予測力の検証 (prospective study)を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
データベースへの情報入力補助のための人件費に115万円、論文発表費用に22万円、研究打ち合わせ旅費に10万円を充てる。
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Research Products
(6 results)