2012 Fiscal Year Research-status Report
心疾患におけるデオキシリボ核酸分解酵素Iのアポトーシス誘導効果に関する研究
Project/Area Number |
23591067
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
河合 康幸 金沢医科大学, 医学部, 准教授 (40324157)
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Keywords | DNase I / アポトーシス / 心筋症 / 心筋梗塞 / リモデリング |
Research Abstract |
①新生児ラット培養心筋細胞を用いたDNase Iによるアポトーシス誘導効果の確認および心筋梗塞患者の急性期と慢性期における大動脈(AO)と冠静脈洞(CS)のDNase I活性の差(⊿DNase I)と左室リモデリングとの相関の研究:本年度末実験室の整備が整い、CO2インキュベーターを購入し、研究準備中である。培養心筋細胞を用いた研究でDNase Iによる心筋アポトーシス誘導効果が確認され次第着手する。 ②心不全患者から採取した心筋生検標本を用いて、組織化学的にてアポトーシスを検出し、さらにアポトーシスの程度と⊿DNase Iとの相関を調べる。:23年度に57例の心不全患者に心筋生検とAOおよびCSからの血液採取を行った。組織標本でのアポトーシス検出は現在、研究を進行中である。AOおよびCSからの採血結果からは、DNase Iが心筋のアポトーシスに関与している可能性が示唆されており24年度はさらに症例を増やし、現在結果を解析中である。 ③冠れん縮性狭心症患者における酸化ストレスの検討:本研究課題との直接の関連はないが、申請者らはこれまで、冠れん縮性狭心症患者において冠れん縮誘発試験後一過性にDNase Iが上昇することを報告している。(Eur Heart J. 2007;28:2992-2997)酸化ストレスが心筋細胞にアポトーシスを誘導することが知られており、DNase Iとの関連を調べるために、冠れん縮誘発試験後の酸化ストレスマーカーであるニトロチロシン(NT)の変化を検討した。冠れん縮陽性患者14人において血清NT濃度は試験後、3時間、12時間でコントロールの8.1±3.1μg/mlに比べ、それぞれ11.3±3.3μg/ml、12.1±5.7μg/mlと有意に増加した。また陰性患者16人では変化がなかった。この成果は現在、論文投稿中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究室の改造に24年度末まで要し、CO2インキュベーターの搬送もこの時期になったため、計画していた新生児ラット培養心筋細胞を用いたDNase Iによる心筋細胞アポトーシス誘導効果確認ができていない。したがって急性心筋梗塞患者による臨床研究もおこなえていない。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度より、時間節約のため新生児ラットによる心筋細胞培養を断念し、入手可能なヒト心筋細胞による研究に移行する。さらに急性心筋梗塞患者からのAOおよびCAからの血液採取を行う。また心不全患者の心筋組織標本でアポトーシスを検出する研究に着手する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究に必要な物品購入は24年度におこなっているので25年度の研究費の使用計画は以下の通りである。 ①研究成果をまとめて学会で成果発表を行うための旅費 ②研究成果をまとめ論文投稿する際の、英文校正費
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Research Products
(1 results)