2012 Fiscal Year Research-status Report
マイクロRNAを標的とした心筋再生療法に関する研究
Project/Area Number |
23591070
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
大谷 肇 関西医科大学, 医学部, 准教授 (60168979)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩崎 真佳 関西医科大学, 医学部, 講師 (30548706)
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Keywords | 心筋再生医療 |
Research Abstract |
(目的)心筋再生医療は他に治療法のない末期心不全患者にとっては不可欠な治療である。これまで心筋再生医療では、サイトカインやその遺伝子を導入する方法が試みられてきた。しかし、単一のタンパクや遺伝子を標的とした心筋再生療法には限界がある。そこで我々は心筋において血管新生を統合的に抑制していることが知られているマイクロRNA (MiR)-92aを標的とした心筋再生医療を試みた。 (方法) ラットの左冠動脈を結紮して心筋梗塞を作成し、梗塞巣にアンタゴミア92a含有生体吸収性ゼラチンハイドロゲルパッチ(Ant-92aパッチ)を逢着した。Bromodeoxyuridine (BrdU)を取り込んだCD31陽性内皮細胞、c-kit陽性心筋幹細胞およびα-actinin陽性心筋細胞数を測定し、血管新生と心筋再生の程度を評価した。心筋梗塞14日後に超音波心エコーによって心機能を評価し、マッソントリクロ―ム染色にて梗塞瘢痕組織の面積を測定した。 (結果)Ant-92aパッチはパッチ単独またはAnt-92aのスクランブルオリゴヌクレオチドを含有したパッチと比較して梗塞巣において内皮細胞の増殖を有意に増加させた。それに伴い、心筋幹細胞の梗塞巣への集積と心筋細胞の増殖は有意に増加した。その結果、Ant-92aパッチ群では梗塞瘢痕組織は有意に縮小し、左室機能は有意に改善した。 (結論)Ant-92aパッチは心筋梗塞後の血管新生と心筋再生を促し、心筋再生医療として有用であることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
マイクロRNA92aを標的とした再生医療の可能性を小動物のレベルでは十分に確認するする事が出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、血管新生や心筋再生に関わる他のマイクロRNAを標的とした再生医療の可能性を追求する。 また、in vivoの実験において種々のマイクロRNAが血管新生や心筋再生を引き起こす機序を検討する。内因性の血管新生因子とマイクロRNAとの相互作用についても検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
細胞培養実験を主体とする。
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Research Products
(1 results)