2013 Fiscal Year Annual Research Report
ミトコンドリアDNAの抗リモデリング効果の機序解明と新たな治療方法の確立
Project/Area Number |
23591084
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
井手 友美 九州大学, 医学研究院, 講師 (90380625)
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Keywords | ミトコンドリア / 活性酸素 / 心肥大 |
Research Abstract |
背景および目的)心不全の病態形成にはその分子基盤としてミトコンドリア機能不全がある。心不全患者および心不全モデルマウスの心筋mtDNAはともに低下し、遺伝子導入によるミトコンドリアDNA(mtDNA)の量的維持はミトコンドリア機能維持、細胞の恒常性の維持を可能とすることが示唆されている。本研究では、mtDNAの量的維持を合成蛋白により可能とし、さらにmtDNA増加が抗リモデリング効果を示すことを目的とした。 方法および結果)1) リコンビナントTFAMの作成とmtDNA増加系の確立:ミトコンドリアDNAを細胞内で増加させる手段として、リコンビナントTFAMを作成した。TFAMは、ミトコンドリア移行因子を付加することで、速やかにミトコンドリア内に入り、mtDNAを容量依存性に増加させ、100 nMでは1.5倍程度に増加させることができた。 2) mtDNAによるNFATの抑制および心肥大の抑制:Angiotensin II (AngII)およびEndotherine-1 (ET-1)によってNFATの活性化が生じることが知られている。そこで我々は、AngIIまたはET-1によるNFAT活性化に対するmtDNAの影響を検討した。仔ラット心筋細胞において、リコンビナントTFAMによるmtDNAコピー数の増加によりAngIIによる活性酸素産生, ミトコンドリアからのCa2+放出が抑制された。さらにCalcineurin-NFAT経路が抑制され、細胞肥大が抑制された。 結論)リコンビナントTFAMの導入により、mtDNAが増加し、心筋細胞肥大が抑制された。その機序の少なくとも一部として、ミトコンドリア由来の活性酸素を介した細胞内Ca過負荷、NFAT活性化の抑制が関与していることが明らかとなった。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Cardiac phase-targeted dynamic load on left ventricle differentially regulates phase-sensitive gene expression s and pathway activation.2013
Author(s)
Onitsuka K, Ide T, Arai S, Hata Y, Murayama Y, Hosokawa K, Sakamoto T, Tobushi T, Sakamoto K, Fujino T, Sunagawa K.
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Journal Title
J Mol Cell Cardiol.
Volume: 64C
Pages: 30-38
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] The overexpression of Twinkle helicase ameliorates the progression of cardiac fibrosis and heart failure in pressure overload model in mice.2013
Author(s)
Tanaka A, Ide T, Fujino T, Onitsuka K, Ikeda M, Takehara T, Hata Y, Ylikallio E, Tyynismaa H, Suomalainen A, Sunagawa K.
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Journal Title
PLoS One.
Volume: 8
Pages: e67642
DOI
Peer Reviewed
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