2011 Fiscal Year Research-status Report
慢性肺気腫症の病態解析とCD40抑制による新規治療法の開発
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23591114
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
多田 裕司 千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (50344990)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
笠原 靖紀 千葉大学, 医学部附属病院, 講師 (60343092)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | CD40 / Fas / IFN-γ / apoptosis / 肺気腫 |
Research Abstract |
研究の目的は、CD40/CD40Lが関与したapoptosis誘導系がマウスで気腫化を誘導するかどうかを検証する事である。肺胞構成細胞(肺胞上皮細胞、肺胞血管内皮細胞)には恒常的にCD40が発現しており、IFN-γ添加で発現が増強する事が確認された。またマウスに抗CD40抗体、およびapoptosis誘導co-factorとして抗Fas抗体とIFN-γを同時に吸入させて、1か月でマウスを屠殺して肺組織を取り出し、得られた肺組織は病理学的、分子生物学的解析を行っている。CD40抗体、抗Fas抗体を吸入させたマウス肺では有意な気腫化が認められIFN-γで相乗効果が確認された。また気腫化はMLI法を用いて数値化する予定である。さらに気管支肺胞洗浄を行い細胞分画の決定とケモカインの濃度を測定しているところである(データ解析中)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
肺胞構成細胞(上皮細胞、血管内皮細胞)にCD40が発現しておりFas誘導性のapoptosisが誘導されることは予測通りであった。また各種抗体を繰り返し吸入させることで、病理学的に明らかな気腫肺のモデルを作成する事ができた。これで一応、当初の仮説が証明されたので、あとはその詳細なメカニズムを明らかにする方向に進む事が出来る。
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Strategy for Future Research Activity |
気腫化のメカニズムをapoptosis、炎症の側面から明らかにする。主に分子生物学的な解析を行う。可能であればCOPD患者の血清を集め、またCOPDの手術検体(肺癌手術などの正常部分)を免疫染色などでCD40,Fas発現、炎症細胞の集蔟その他を明らかにする予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
上記の実験のため、ELISA、免疫染色、FACS、PCR、Westernブロットなどを行う。そのための試薬、抗体、マウス、培養細胞関連の実験費用が生じる。また研究発表のための諸経費が必要である。
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