2012 Fiscal Year Research-status Report
肥満による喘息悪化機序の解明ーCD8陽性T細胞との関係
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23591120
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
大西 広志 高知大学, 教育研究部医療学系, 助教 (90553876)
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Keywords | 喘息 / 肥満 / CD8 |
Research Abstract |
喘息と肥満との関係を明らかにすることを目的に、肥満マウスと非肥満マウスで喘息モデルを作成した。昨年同様に、非肥満マウスに比べて、肥満マウスの喘息モデルでは、気道過敏性の亢進が認められることを再確認した。また、卵白アルブミンで感作した肥満マウスの内臓脂肪から単核球を単離し、卵白アルブミンで刺激するとTh2サイトカインが産生されることを確認した。本年は、肥満マウスにおける気道過敏性の亢進に、内臓脂肪中のCD8陽性T細胞が関与しているかを確認するために、16週間の高脂肪食摂取により肥満マウスを作成し、そこから採取した内臓脂肪中のCD8陽性T細胞を、非肥満の喘息マウスに受身移入して、アレルギー性気道炎症と気道過敏性亢進が更に増強するか否か調べる実験を行う予定であった。しかしながら、達成度の理由に記した理由により、実験を行うことが出来ず、残念ながら前年以上の研究成果は得られていない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
平成24年度の研究に取りかかった矢先の平成24年7月に、突然病気を発症し、点滴加療後に内服加療と自宅安静加療が必要になり、平成24年9月まで休業した。その後も体調が戻るまでかなり時間を要し、徐々に仕事復帰を行ったため、研究が進行せず大幅に遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
病気療養のため平成24年度は実験がほとんど出来なかったが、平成24年度末からは再度実験を開始しており、肥満マウスを順次作成して、受身移入の実験を行いつつある。さらに、今年度は実験補助員の協力を得て研究を進めていく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成24年度は、実験がほとんど出来なかったため、研究費の次年度への繰り越しが生じている。H25年度では、①感作した肥満マウスの内臓脂肪からCD8陽性T細胞を分離して、試験管内で抗原刺激して、抗原特異的Th2サイトカイン産生能力があるか否かを検討すること、②分離したCD8陽性T細胞を、非肥満マウスの喘息モデルに受身移入して、喘息病態が更に悪化するか否かを検討する2つの実験を行うが、このためには多くのCD8陽性T細胞の分離が必要であり、分離のための試薬と肥満マウスの作成に研究費を充当する。
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Research Products
(3 results)